制作・デザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:32 UTC 版)
「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」の記事における「制作・デザイン」の解説
ティガが一つの完成形であるとの意識から、各形態ならびに必殺技の名称、ポーズはティガと同一になっている。またニュージェネレーションヒーローズからの潮流でインナースペース内の描写を取り入れる一方で、『ティガ』放送時期のウルトラマンのようにあまり話をしないなど、両シリーズの中立点を模索しながらの演出が考案された。 デザイン面では、今の時代にティガをデザインするとしたら?というコンセプトで、M78のウルトラマンやニュージェネレーションの流れとは異なる、別コンセプトの姿となっている。腕や胸のプロテクターに超古代文明をイメージした紋様のレリーフが入れ込まれているほか、坂本の要望で、目の上に覗きを設けることによるマスクの小型化や、美しいボディーラインを作るための筋肉描写が取り入れられている。これは年々ヒーローコスチュームがアップデートされるアメコミを参考にしたためであり、令和に相応しいビジュアルを追求する一方で、ティガの神秘性を残すものとなった。額のクリスタルは、三つ目に見えるという理由でティガでは光らせなかったが、本作品では細かい砕石状のテクスチャを施したうえで電飾が仕込まれており、目に関してもティガには取り入れられなかったLEDが採用されている。タイプチェンジに関しては、体形とカラーリングのみで変化を表現していたティガよりも踏み込み、目とトサカを除いて、顔の輪郭や口元の彫刻や、古代紋様などのデザインラインも変化させることでシルエットの差別化が行われている。近年のタイプチェンジの基本であった過去のウルトラマンの力や要素を入れる複雑化したものではないため、ティガのようにはっきりと3タイプの違いが分かり、各タイプの魅力が際立つ描写が意識されている。 ティガをモチーフとしていたことから、グリッター系の強化形態になることを想定していたため、グリッターになった際に、3タイプのそれぞれ異なる位置に付いた金色の部分が合体して金色のラインが入るようにしていたが、強化形態は異なる方法論のデザイン案が採用されたことから、妄想のみで終わることとなった。目の形状もギンガから異なるものにするようにしており、本作品では形状やモールドはティガ当時のものに寄せた形状となっている。マルチタイプにティガモチーフのデザインを集約させつつ、パワーとスカイはオリジナルのラインを派生させていくものとして、大きく体形を変えるのではなく、マスクの形状を変えている。また、背面も3タイプの統一感を持たせるために、背面中央の菱形を同じ形状にしている。 ティガのデザインは現在の視点から見ればシンプルで美しいものであったため、その辺りのシルエットを崩さないように意識しており、従来とは異なる方向性で、ティガにあった要素をデザインを担当した後藤なりに解釈して再構築したものとなったが、あくまでもイメージを基にデザインしたことから、ボディのラインの取り方などはティガとは全く異なるものとなっている。 カラータイマーも、前述の3人のウルトラマンという初期案の段階でデザインされていたため、雫のような形状であったティガとは異なり、菱形のものとなった。 ウルトラマントリガーの声はケンゴ役の寺坂が担当しており、本作品では少し人間味を減らし、やられた際に「ダー」や「うわー」ではなく言葉ではない感じにしたいと監督の坂本に言われたといい、「ダッ」とティガに寄せた短い言葉になったという。また、掛け声もマルチタイプはタ行、スカイタイプはサ行、パワータイプはダ行、とタイプごとに使う言葉を分けているという。
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制作・デザイン
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「マクロス (架空の兵器)」の記事における「制作・デザイン」の解説
「超時空要塞マクロス#企画・放映の経緯」も参照 スタジオぬえが企画していたガウォークが主役のハードSFアニメ作品『ジェノサイダス』を通すためのダミー企画として、商業上の要請から人型ロボットを出すことが必要となり、当時の子供のあいだで人気の高かったロボットと宇宙戦艦を組み合わせ、ロボットへと変形する巨大戦艦を主役メカとするのに決定したのが始まりである。戦艦サイズのロボットによる格闘戦は作画上の負担が過大になるため、小型の戦闘用ロボットを登場させることになった。 これらの理由付けとして、敵を巨人の異星人とし、地球人が異星人の艦を拾って「いい加減な改造」を施したことにより、偶然にも人型に変形することになるという設定に決まった。さらにインパクトを加えるため、当時『宇宙伝説ユリシーズ31』の企画用設定として提出しながら不採用となっていた「都市宇宙船」のイメージを取り入れ、民間人を乗せた巨大な変形ロボットの中に市街地が作られ、変形時には大混乱が生じ街が破壊されるといった設定となる。 こうした設定と、決してシリアスにはなりえない作品のムードからバイタリティー溢れる人々の姿が浮かび、そうした人類が生きてゆく「大いなる道」と、ロボットに数多く積まれた市民を指す「積載過剰」から「メガロード」と名付けられた。これに対し、かねてよりネーミングの重要性を認識していた広告代理店ビックウエストの大西良昌は、以前より考えていた「マクベス」という名を作品タイトルにしようとしたが、商標登録の関係で使用できず「マクロス」と名付けることに決定した。 デザインを手掛けたのはスタジオぬえの宮武一貴。当初、変形システムは『戦闘メカ ザブングル』のアイアン・ギアーに近いコンセプトであったが、『ザブングル』のほうが先に出たために早い段階で取り下げ、寝ている状態から縮めて立たせただけというようなシンプルな変形システムとした。また、大きさを表現するために本物の空母と強襲揚陸艦を腕として取り付けるという設定が加えられた。これについて宮武は、連名で『マクロス』のメカニックデザインを務める河森正治との会話で、当時の空母の艦首にあったブライドル・レトリーバーのホーンをかぎ爪に、強襲揚陸艦の艦首とバルバス・バウを握り拳に見立てると面白いということになり、このアイディアを採用したと述べている。 艦のサイズは当初600m、市街地を入れることにして2,000mとしていたが、上述のように空母を取り付けるという設定に合わせて1,200mとした。1,200mという数字について宮武は、大きさを感じさせつつも、背景と動画のどちらでも描ける程度のサイズが望ましいということで、地球人の4、5倍あるとされる巨人が使用していた艦という設定から、『宇宙戦艦ヤマト』に登場するヤマトの全長を4倍して算出したものであるとしている。
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