五英傑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:08 UTC 版)
成績優秀者が選りすぐられた特進クラスであるA組の中でも、特に成績のいい5人の生徒たち。テストの順位も常に上位で、クラス内では音頭を取る中心メンバーであり仲のいい友人として交流している。全員楽器の演奏も学業の合間に練習し相当な実力で、学園祭ではバンド演奏を行っている。 浅野 学秀(あさの がくしゅう) 声 - 宮野真守 椚ヶ丘中学の生徒会長。理事長の一人息子でもあるが、理事長とは互いに「浅野君」「理事長」と呼び合い、親子を逸脱した険悪な関係にある。全国模試1位の秀才で、一学期中間試験でも学年1位であった。また交遊関係も広く、海外に友人が多数おり、その関係で英語・フランス語・ポルトガル語・韓国語を話せる。さらに武道の心得もあり、暗殺の訓練を受けたE組生徒を軽く蹴散らすなど身体能力も極めて高い。 表向きは爽やかな優等生を演じており周囲からの信頼も厚いが、本性は傲岸不遜で腹黒い戦略と支配欲を巡らせており、実の父である學峯さえも自分が支配しようと企んでいる。しかしその内心では家族でも容赦ない制裁行動を取る學峯を恐れてもいる。悪辣な妨害や横槍を得意とする父に対し、自らの人脈や知恵を駆使して真っ向勝負を挑んでくるため敵味方問わず高く評価されている。五英傑含めA組を手駒扱いしているが、A組に対する思いやりは持っている。また、人望もあり、敗北によってむしろ結束は強まっていた。 一学期期末テストでは學峯からの指示でA組の自主勉強会を開いて成績をさらに向上させるよう努めていたが、その一方で學峯が必要以上にE組に介入していることや不審者(=殺せんせー)がいるとの噂から學峯が何かを隠していると疑念を抱いていた。その矢先に荒木たちがE組に賭けを持ちかけたためそれを利用し、勝利してE組を自分たちA組の奴隷にすることで隠し事が何かを突き止めて父親の弱みを握り、支配しようと目論んだ。しかし期末テストでは自身こそ学年で総合1位を取ったものの、荒木たち4人が足を引っ張ったため結局はE組との賭けに敗北。そのことで學峯から侮辱されたためE組に敵愾心を燃やすも、体育祭の棒倒しでもE組に敗北したことで學峯からリーダー失格の烙印を押されてしまう。その後、文化祭での経験から學峯の教育方針に疑問を抱くようになり、A組の担任となった學峯のE組への憎悪を煽る洗脳めいた教育方法への危機感から、E組に頭を下げてまでも「父の教育方針を壊して欲しい」と依頼する。その後、二学期期末試験では、「自分の外にも世界がある」と気付いたカルマに順位を抜かれ学年トップの地位を保持できなかった。これを機に真っ向から學峯の教育方針を拒絶し、殴り倒されてしまうが「やっと父親らしいあんたを見れた気がする」ともらす。その後、學峯が殺せんせーの教育方針とE組を正式に認めてからは、冷え切った父子関係が少しずつ改善され、學峯を「父さん」と呼ぶようになる。 殺せんせーの存在が公になったことでE組の秘密を知り、卒業式ではE組に取材を行おうとするマスコミに対し、A組を率いて擁護した。 高校ではカルマとトップ争いを繰り広げ、卒業後はアメリカMITに留学し、シリコンバレーで起業している。 榊原 蓮(さかきばら れん) 声 - 石川界人 生徒会書記を務める、刈り上げた髪型と切れ長の目をした美形の男子生徒。一学期中間試験総合3位。爽やかな性格で、詩人と称されるほどの文才があり、人文系コンクールを総ナメにする実績を誇っている。一方、女子生徒にはキザなナンパ口調で接し、女子との恋愛遍歴は数知れない。実家は資産家で、自宅に友人を集めてパーティーを開いたり、体育祭の打ち上げに高級ディナーを用意するなどしている。椚ヶ丘学園にも多額の寄付をしている功績から校内での地位は高く、学秀に次いで学力も高いため、彼と比較的対等に話せる数少ない人物であり、学秀からも下の名前で呼ばれている。他の五英傑のメンバーや本校舎の生徒とは異なり、E組制度にかこつけた嫌がらせをしたり、直接的な暴言や嫌味でE組を露骨に見下す態度を取ったりすることをせず、本校舎の生徒の中では比較的良識を持ち合わせている。 一学期期末テストでは学秀、神崎に次いで国語で学年3位となる。理事長の指導の影響で、学秀を除いた五英傑のメンバー同様、一時期E組への対抗心を燃やすようなるが、二学期期末テストでは学年総合8位と5位以内からランクを下げ、五英傑の面々では真っ先に、理事長の教育方針を真っ向から否定した。 大学進学時に読者モデルとなるが、女癖の悪さは治らず、それが原因でトラブルを起こすこともあるらしい。 実写映画の一作目では五英傑で唯一登場する。 荒木 鉄平(あらき てっぺい) 声 - 勝杏里 放送部部長を務める、眼鏡をかけた丸顔の男子生徒。一学期中間試験総合2位。両親が新聞社に勤務している影響でマスコミを志望しており、社会科目が得意。普段は気さくで親切な人柄を装っているが、E組のことを見下しており、公衆の面前でE組に嫌味を入り混ぜた嫌がらせを行っている。 一学期期末テストの勉強の際、図書館でE組のメンバーに絡んだが、テスト当日において、社会における学年1位を磯貝に取られてしまう(原作での順位は不明だが、アニメでは学年3位になっている)。その後、学秀や他の五英傑の面々と同様、E組に対して敵愾心を燃やすが、二学期期末試験においてさらに学年順位を大幅に下げ、10位以内から転落する。これにより他のA組の生徒や五英傑のメンバー共々改心して性格が丸くなり、顔つきも以前より穏やかになる。 最終的には新聞社に就職。 小山 夏彦(こやま なつひこ) 声 - 明平鉄平 生物部部長を務める陰気な男子生徒。一学期中間試験総合5位。暗い雰囲気をした風貌に違わない陰険で下劣な性格の持ち主で、厚眼鏡と乱杭歯を晒した下品な笑い方が特徴。徹底した暗記主義者のガリ勉であり、理科の勉強は暗記さえすれば事足りると豪語している。非常に高い記憶力を有しており、一学期中間テストのE組生徒個々人の教科ごとの順位を覚えていたり、文化祭の時には記憶を辿れば呼べる客が1000人はいると豪語していた。中二までは冴えない生徒であり、容姿のことでしばしば他の生徒から粗雑に扱われ、1年の頃は同じクラスの寺坂にもこき使われていたが、当時から成績不振に陥っていた寺坂を見下していた。2年の時に学秀と出会ったことを機に現在のような性格に変貌してからは、逆に成績不振者を見下すようになるなど、自分を生まれ変わらせてくれた学秀には強い恩義を感じている。また、作中でも屈指のキモメンだが、現在では五英傑の肩書のおかげでそれなりに女子からモテているらしい。中間試験で自分から4位を奪い取ったカルマに対抗心を抱いている。 期末テストの勉強の際に図書館でE組のメンバーに絡んだが、期末テストでは理科で奥田に抜かれる形で学年3位に落とされる。一方、カルマが自滅する形で順位を落としたことで、雪辱は果たしている。しかし、二学期期末試験にて学年5位以内からさらに転落したことで、他のA組の生徒や五英傑のメンバー共々改心し、性格が丸くなると同時に表情も若干穏やかになった。 大学卒業後は製薬会社に就職し、新薬開発で邪魔となる長髪を切ったことで美に目覚め、歯列矯正やエラ削りまで行っているらしい。 瀬尾 智也(せお ともや) 声 - 髙木俊 生徒会議長を務める分厚い唇が特徴の男子生徒。一学期中間試験総合6位。底意地の悪い性格で口も悪いが、親の仕事の関係でロサンゼルスに1年間住んでいたことがあり、その時に基本的な会話を覚えたため語学力に優れている。しかしケヴィンからは訛りがあると言われ、彼と会話した時には舞妓口調に翻訳されていた。五英傑の中では唯一、学秀のことを呼び捨てにしており、学秀の能力の高さとカリスマ性を認めてはいるものの、他の本校舎の生徒と比較して一歩引いた目線で学秀のことを見ている。 C組の土屋果穂と付き合っていたが、同じく彼女と付き合っていた前原を荒木たちと共に足蹴にした現場を目撃した殺せんせーとE組生徒たちから報復を受けて大恥をかかされ、最終的には彼女と激しい口論の末に仲違いし、破局した。ただし、テレビアニメ版では土屋にまつわるエピソードが省略されているため、1学期期末テストのエピソードまでは登場しない。 期末テストの勉強の際、図書館でE組のメンバーに絡んだが、英語のテストで中村に追い抜かれ学年3位となる。二学期期末試験で学年10位以内を保持できず大幅に成績を落としてしまい、他のA組の生徒や五英傑のメンバー共々改心した際は、性格が丸くなった。 果穂とは高校進学後も破局と復縁を繰り返している。
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