バチスタチーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 15:07 UTC 版)
「医龍-Team Medical Dragon-」の記事における「バチスタチーム」の解説
バチスタ手術とは、重篤な心疾患である、拡張型心筋症に対する左室形成術の1つとして考案された術式である。加藤によって、この難しい療法を広く確立する、画期的な成果をあげるための実動部隊として招集される。 朝田龍太郎(あさだ りゅうたろう) 本作の主人公。熟達の腕を持つ外科医。かつては医療支援NGOで「医龍 (Team Medical Dragon)」と呼ばれた医療チームを率いていた。加藤のスカウトにより、明真大学付属病院の胸部心臓外科医となる。患者に接する態度はきわめて献身的かつ真摯であるが、手術中はモノとして扱い切るのが楽しいとのこと。私生活はズボラで、自宅のアパートは散らかしたまま放置している。度重なるスタンドプレーともとれる術法は人を魅了する反面、自分自身でバチスタチームの諸刃の剣となりかねないことを自称することもある。手術以外にもスタッフの育成には熱心で荒瀬や加藤に自立を促したり、特に伊集院に対しては(周囲には不真面目に見せかけているものの)目をかけており自身を危険に晒しても彼を成長させるなど献身を惜しまない。また、政治的な手腕についても非常に高いセンスを持ち、奇策を用いて加藤の危機を救い野口を出し抜く程。その才能と存在感はミキをして「一緒に仕事をすると彼が神様のようになり周囲を無個性化させてしまう」と危険視され、自身も医局が自分の影響を受けることに対して気持ち悪さを覚えている。甘党でコーヒーも激甘であり、常に菓子を持ち歩き休日はケーキなどを食べ歩いている。 教授選挙の後は、ふたたび医療支援NGOへ参加することを表明している。 加藤晶(かとう あきら) 明真大学助教授にして、明真大学付属病院胸部心臓外科医。朝田が来るまでの胸部心臓外科のエース。自分の野心(バチスタ手術論文による教授昇進)のために朝田をスカウトする。出世街道をひたはしり窮地を政治力で乗り切ってきたキャリアウーマンだが、女らしい繊細な面や弱さも持ち合わせ、医師になりたてのころは当時の婦長だった奈良橋に自身の弱さを吐露する場面もあった。当初はスタッフを信用せず、独りよがりに手術をしていた。 朝田に少なからず惹かれていた様ではあるが、内・外とも自分の好みではないことと、ミキの存在を理由に深く関わることを禁じていたようである。 伊集院登(いじゅういん のぼる) 心臓外科の研修医。現在の医局に嫌気がさしながらも、医局内での保身に腐心し、何事も無く過ごしていくことを第一に思うことなかれ主義だった。医局のやり方に合わない朝田に反発するも、彼の厳しい指導の下で腕を磨いていく。性格が手伝ってか、繊細な作業を得意とし加藤もその技術を認めている。中盤まではいつもストレスからか胃痛を抱えていて胃薬を常用していた。 一時はバチスタチームを離れて霧島の元で学んでいたこともあったが、それによって自らの理想の医師像を見つめなおし、改めてチームに戻る。霧島は伊集院を指導する心積もりでいたが、霧島に対して朝田の元へ戻ると告げた時は快く送り出された。 藤吉圭介(ふじよし けいすけ) 明真大学講師にして、明真大学付属病院循環器内科医。明真大学病院では珍しく、患者を第一に考える医者。真摯で誠実な人柄からか患者は勿論、他の医者や看護師からの評価も高い。先天的な心臓病を持つ樹里という名の娘がおり、自身もまた先天性心臓病の持ち主。朝田には「とっつあん」呼ばわりされている。朝田と伊集院には、発作を起こした際に緊急治療で命を救われており、自身のペースメーカー埋め込み手術も朝田に執刀させている。 現在は娘を東北にいる義理の父母の元に預け、単身赴任の形でバチスタチームに所属している。 荒瀬門次(あらせ もんじ) 明真大学付属病院救急救命部麻酔医で全身管理を司る麻酔のプロ。明真大学付属病院救急救命部に「手術一回につき100万円(論文絡みなら300万と跳ね上がるらしい)」という高額な報酬で雇われている。吸入麻酔を故意に吸い込み、酩酊状態になって遊ぶ悪癖を持っているが、その仕事ぶりは如何なる患者でも「ゆっくり数えて7つ」で麻酔を効かせ、的確な判断で生体肝移植のドナーの術中死を未然に食い止めるほどの腕前。麻酔薬の治験のために患者を死なせた過去を持ち、贖罪のために敢えて守銭奴を演じ、高価な酒で泥酔するなど悪役として振る舞っている。その為、チームバチスタの中では最も精神が弱い人間であり、それを謀略に利用されることも。一時期、麻酔の世界的権威であるドクター・バウマンにミスをフォローされたことをきっかけに自信を喪失していたが、伊集院の心からの説得により立ち直る。その後は麻酔遊びをやめ、自分の腕が鈍らないうちに少しでも多くの若手を育てることを決意する。 里原ミキ(さとはら みき) 看護師。霧島軍司の異母妹(軍司の父の愛人の子)で、認知されて以降は軍司から高圧的に接されてきた。自身の進学希望先は北日本大ではなかったが、兄の命令により北日本大に進学。そこで必死にオペ看(器械出し)としての腕を磨き、医師の信用を勝ち得た。NGOに残った朝田の後を追って海外に渡り、医療支援NGOで共に働き、看護師の領域を超える外科医の技術すらも身につけて帰ってきた。初めてチームを組む執刀医でも、そのリズムや術式を瞬時に理解して順応することができるほどの優れた腕前を持つ。朝田に恋心を抱いており、親密な仲にある。
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