コーサラ国とは? わかりやすく解説

コーサラ国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/09 01:46 UTC 版)

コーサラ国(もしくはコーサラ王国、: Kosalaサンスクリット語: कोसल)は、古代インドの王国で、その版図はおおむねアワド地方[1]、つまり現在のインドウッタル・プラデーシュ州に相当する。後期ヴェーダ時代にジャナパダ英語版(Janapada)と呼ばれる小国(領域)群のひとつとして勃興し、近隣のヴィデーハ英語版国と交流があった[2][3]仏教経典の『増支部』(漢訳仏典における『阿含経』の1つ『増一阿含経』に相当)や、ジャイナ教の教典の『バガヴァティー・スートラ英語版』によれば、コーサラ国は紀元前6世紀から5世紀における十六大国のひとつに数えられ[4]、文化的・政治的に大国の地位を得ていた。しかし、マガダ国との一連の戦争により弱体化し、紀元前4世紀には最終的に併合されてしまった。


  1. ^ Mahajan 1960, p. 230.
  2. ^ Samuel, Geoffrey (2010), The Origins of Yoga and Tantra: Indic Religions to the Thirteenth Century, Cambridge University Press, pp. 61–63 .
  3. ^ Michael Witzel (1989), Tracing the Vedic dialects in Dialectes dans les litteratures Indo-Aryennes ed. Caillat, Paris, 97–265.
  4. ^ Raychaudhuri 1972, pp. 85–6.
  5. ^ Raychaudhuri 1972, p. 89.
  6. ^ Law 1973, p. 132.
  7. ^ Pargiter 1972, p. 257.
  8. ^ Samuel, p. 71.
  9. ^ Law 1926, pp. 34–85
  10. ^ Raychaudhuri 1972, pp. 89–90
  11. ^ Oldenburg 1822, p. 393.
  12. ^ Raychaudhuri 1972, pp. 88–9
  13. ^ Raychaudhuri 1972, p. 138
  14. ^ Raychaudhuri 1972, p. 186
  15. ^ a b Sastri 1988, p. 17.
  16. ^ Mahajan 1960, p. 318
  17. ^ Thapar 2001, pp. 7–8
  18. ^ Lahiri 1974, pp. 21–4
  19. ^ Bhandare (2006)
  20. ^ Lahiri 1974, p. 141n
  21. ^ Bhandare 2006, pp. 77–8, 87–8
  22. ^ Falk 2006, p. 149


「コーサラ国」の続きの解説一覧

コーサラ国

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ブッダ (漫画)」の記事における「コーサラ国」の解説

マガダ国と並ぶ大国首都はサーバッティ。物語開始当初君主詳細不明だが、チャプラ格闘大会優勝時に国王夫妻一コマだけ小さく描かれている。シッダルタの少年期以降前王遠縁に当たるパセーナディが、物語終盤はその息子ビドーダバ国王となっている。物語開始からシッダルタ誕生までの期間事実上主役であったチャプラタッタ活躍は、コーサラ国が主な舞台となっていた。当初ブッダ敵対していたコーサラ国王子ビドーダバは後にブッダ帰依し国王となった後は仏教保護している。また、マガダ国竹林精舎と並ぶブッダ寺院祇園精舎ビドーダバ息子ジェータ長者スダッタによって築かれブッダにとっては晩年重要な拠点となったブッダ弟子ではデーパがコーサラ国の出身である。

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コーサラ国(登場人物)

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ブッダ (漫画)」の記事における「コーサラ国(登場人物)」の解説

パセーナディ コーサラ国王。原典ではバーセナディ、プラセーナジットとも。漢訳仏典では波斯匿(はしのく)王と表記後継者のいなかった前王遠縁だったため、この地位についた元プロレスラー横暴な性格。「傍系出身成り上がり気品欠ける」と見做されていた自身権威高めよう属国であるシャカ族に妃の提供を求めたが、自尊心の強いシャカ族クシャトリアではなくスードラ奴隷)の女を妃として納めたことを恨みシャカ族滅ぼそうとする。しかし、それを果たす前にビドーダバ幽閉された上に位を簒奪された。最期ブッダに諭されたビドーダバによって幽閉解かれビンビサーラ頼ってマガダ国逃亡するも、既にビンビサーラ王位簒奪されていたことを知りそのまま斃死した。仏典上では、ブッダ帰依している在家仏弟子である。 ビドーダバ コーサラ国王子(後に国王)。ヴィドゥーダバとも。漢訳仏典では破瑠璃王、流瑠王などと表記される。額にはめ込まれ瑠璃球になぞらえて、「ルリ王子」とも呼ばれるクシャトリヤ身分だが、母はスードラ奴隷という事カピラヴァストゥ知らされ屈辱を受ける(ただし、ミュージカル版では母がスードラであることを知る原因若干異なる)。その後、己を貶した者を両親目の前で全員殺害し、さらに母を幽閉する(後に疫病死去)。シャカ族全員奴隷階級とし強制労働による緩やかな絶滅画策するが、心の奥底では良心の呵責苦しんでいた。カピラヴァストゥブッダ再会し彼に自身苦しみ指摘され数日間に渡る話し合いの末に自らの意志シャカ族全員解放決断する出自苦し自分救ってくれたブッダ帰依するが、父王からシャカ族絶滅するように強く要求され廃嫡されかかった事から王位簒奪シャカ族対す敵意を完全に失っていたが、長きにわたるコーサラ軍の占領政策恨んでいた過激派シャカ族がコーサラ国へ戦争仕掛けたため、不可抗力ながらもシャカ族滅ぼしてしまう。その後は、戦を嫌ってブッダ元へ身を寄せていたシャカ族生き残り責任をもって守ることをブッダ誓いブッダからの忠告受け入れて父王パセーナディ釈放にも同意したジェータ ビドーダバ息子スダッタ長者馬鹿にしていたが、財産捨ててまでブッダのために尽くそうとする彼の心意気打たれ土地譲りブッダ寺院祇園精舎とした。漢訳仏典では祇多、祇陀等と表記スダッタ コーサラ国の長者。金に全く不自由していない大富豪であったが、何か心に満ち足りない気持を常に抱えており、貧者への施しなどで名を残そうとしていたもののそれでも足りず、何か歴史に残るような一大事業を成し遂げたい考えていた。マガダ国旅行中ブッダ出会い受けた教え感銘を受け、ブッダ教え広めることこそがその事業だと結論し尽力するジェータ王子の持つ荘園ブッダ寄進したいと申し出るも「土地すべてに金貨敷き詰めよ」という条件出され、全財産並べても全く足りず一文無し貧者となる。人生をかけて稼ぎ貯めた富の小ささ落胆しつつ、不安や恐れ生じ原因が多すぎる富をもつことにあると気付いたことで、富豪時代より充実した日々を送るようになる貧しくなってなお、施し与えられ金貨惜しことなく自分の志に継ぎこもうとする姿を見て感銘受けたジェータから土地譲り受け祇園精舎建立したチャプラ 架空の人物幼い頃ブッダ登場するまでは彼をメインに話が進められていた。スードラ身分で、タッタとは義兄弟契りを結ぶ投石と剣の腕に優れブダイ将軍助けた事で養子迎えられ立身する。やがてコーサラ国の勇士にまでなるが、後に隠していた身分発覚自身勇士称号剥奪国外追放判決下されたが、死刑判決受けた母と死ぬことを望み、母とともに投げられ串刺しの状態で崖から突き落とされ殺された。 ブダイ 架空の人物。 コーサラ国の将軍沐浴中にワニ襲われところをチャプラ助けられチャプラ養子として迎えるが、彼がスードラ出身ということ発覚し失脚するチャプラ自身スードラ打ち明けられた際も、この事を口外せずに隠し通そうとし、処刑決まった際には涙ながらに彼の姿を見送ったチャプラ亡き後消息不明だが、主人公がシッダルタに移った時点死去していた模様原作では裁判で「チャプラ身分知っていたのか」と問われた際に「知っていたが、黙っていた」とチャプラかばっているが、劇場版アニメでは「知らなかった」と偽証したマリッカ 架空の人物。 コーサラ国大臣娘。チャプラ恋に落ちるスードラであることを知っても彼と添い遂げようとし、父に助け懇願したが、止む無く諦めた

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