谷川駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 08:36 UTC 版)
概要
当駅はJR西日本交通サービスが駅業務を受託する業務委託駅で、当駅の所属線である福知山線と[2]、当駅を終点とする加古川線の2つの路線が接続する[1]。
両線の乗り継ぎは考慮されていない。これは、両線をまたぐ利用者が極めて少ないことが理由である。ただし接続時間が大きく空く場合は福知山線の列車内では予めそのように案内される。また、かつて阪神・淡路大震災により東海道本線・山陽本線が寸断された折には、迂回ルートとして接続が図られていた。
歴史
- 1899年(明治32年)5月25日:阪鶴鉄道の篠山駅(現在の篠山口駅) - 柏原駅間延伸により開業[1][2]。旅客・貨物取扱開始[2]。
- 1902年(明治35年)12月16日:公衆電報取扱開始[3]。
- 1907年(明治40年)8月1日:阪鶴鉄道国有化[2]。国有鉄道の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定。阪鶴線所属駅となる。
- 1912年(明治45年)3月1日:線路名称改定。阪鶴線の福知山駅以南が福知山線に改称し、当駅もその所属となる。
- 1924年(大正13年)12月27日:播丹鉄道(現在の加古川線)が野村駅(現・西脇市駅)から延伸し、当駅に乗り入れ[4]。
- 1943年(昭和18年)6月1日:播丹鉄道が国有化され鉄道省加古川線となる[4]。
- 1982年(昭和57年)10月3日:貨物取扱廃止[2]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[2][5]。
- 1992年(平成4年)4月1日:篠山口鉄道部発足により、その管轄となる。
- 2009年(平成21年)6月1日:篠山口鉄道部廃止に伴い福知山支社直轄に戻され、篠山口駅による被管理駅となる。
- 2021年(令和3年)
- 3月13日:福知山線でICカード「ICOCA」の利用が可能となる[6]。
- 7月1日:駅業務がJR西日本福知山メンテックからJR西日本交通サービスに移管された。
- 2022年(令和4年)10月1日:組織改正により、福知山線が近畿統括本部福知山管理部の管轄になり、福知山駅の被管理駅となる。
- 2024年(令和6年)7月1日 - 9月30日:加古川線西脇市駅 - 谷川駅間における利用増加実証実験として、特急「こうのとり」下り2本、上り4本が追加で臨時停車[7]。
駅構造
福知山線用の2面2線の相対式ホームと、その一部を切欠き式とした加古川線用のホームが1線、合計2面3線を擁する地上駅[1]。
駅舎側が2番のりば、向かいの1番のりばへは跨線橋で連絡している。加古川線のりばは、2番のりば福知山寄りホームの反対側にある。かつては、駅舎側から1番のりば・跨線橋を渡ったホームが島式ホームで2番・3番のりば、現在の加古川線のりばは4番のりばであった。1・2番のりばの間にあった通過線と旧3番のりばの線路は撤去されている。トイレは改札外に自治体管理で他目的トイレ併設のものがある。
福知山線と加古川線の線路は駅の西側でつながっているが、行き来するには久下村方の引き上げ線に入り、入換作業をしなければならない。そのため、阪神・淡路大震災の迂回輸送の際にも両線を通した直通輸送は行われなかった[8]。
駅舎は1938年(昭和13年)に建築されたもので、運転取扱の規模拡大により度々増改築されている。現在では、待合室・改札口・窓口と事務室の一部だけが使用されており、待合室の一角にはキヨスクが営業していたが2017年頃閉鎖された。
みどりの窓口が1995年より設置され、マルスによる発券をしているが、企画きっぷなどは一部のみの取り扱いである。窓口の営業時間は8時~17時30分(途中休止時間あり)。2021年3月13日から福知山線でICOCAなどの交通系ICカードが使用できるようになった[6]。なお、加古川線西脇市・加古川方面はICOCAなどの交通系ICカードは使用できない。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | 福知山線 | 下り | 福知山方面[9] | 2番のりばのみ |
上り | 篠山口・三田方面[9] | 2番のりばが原則。行き違いがある場合、1番のりば | ||
加古川線のりば | 加古川線 | - | 西脇市・加古川方面[9] | 旧4番のりば |
- 付記事項
- 福知山線は1番のりばを上下本線とする一線スルーの配線となっている。当駅通過列車は1番のりばを通過する。
- 行き違いがない場合、上下線とも2番のりばに停車する。行き違いがない一部の篠山口・大阪方面行きの特急列車、行き違いがある場合、篠山口・大阪方面行きの上り列車は1番のりばに入る。
- 一部の「こうのとり」は当駅に停車するものの、対向列車との行き違いのための措置であり、列車のドアは開かない(運転停車)。
- 2002年1月時点では土曜日の登校日に福知山駅 - 当駅間の列車が設定されていた[10]。
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、120頁。ISBN 9784343006028。
- ^ a b c d e f g h 石野 1998, p. 127.
- ^ 「遞信省告示第636号」『官報』1902年12月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b 石野 1998, p. 241.
- ^ 石野 1998, p. 242.
- ^ a b 『2021年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2020年12月18日。 オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月19日閲覧。
- ^ “一部の特急「こうのとり」号が谷川駅に臨時停車します ~加古川線西脇市~谷川駅間ご利用増加を検証~” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2024年5月17日). 2024年5月28日閲覧。
- ^ 西日本旅客鉄道『阪神・淡路大震災 鉄道復旧記録誌』交通新聞社、p.834、1996年
- ^ a b c “谷川駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月19日閲覧。
- ^ 交通新聞社 JR時刻表 2002年1月号
- ^ 兵庫県統計書
- ^ “丹波市立丹波竜化石工房 ちーたんの館”. 丹波竜ドットコム. 丹波市. 2022年7月10日閲覧。
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