新潟東西道路
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路線状況
この節では、新潟西バイパス・新潟バイパス・新新バイパスについて説明しています。 |
自動車専用道路
新潟西バイパスの曽和IC - 黒埼ICは自動車専用道路となっている。道路上の案内標識は緑色のものが使用されており、文字の書体はゴナ(一部は公団ゴシック)が使用されている(ただし標識のレイアウトは一般道路用のものを使用)。新潟西バイパスの区間内には開通当初から歩道を設けていないため、全区間を自動車専用道路として供用している。
一方、黒埼以東の新発田ICまでの間は、新潟大橋、黒埼管理跨道橋、阿賀野川大橋、新井郷川橋、新発田川橋、東港インター橋、三賀橋の7箇所の橋梁部に歩道が設けられており、歩行者・自転車の通行が可能となっている箇所があることから一般道路の扱いとなっている。このため、黒埼以東の道路上の案内標識は青色のものが使用されている。
但し、これら橋梁部等を除く区間については歩道が設けられていないため、橋梁部を除き歩行者、軽車両(自転車・リヤカーなど)の通行はできない構造になっている。新潟・新新両バイパス各ICの出入口には、これら人車の通行禁止を示す規制標識に加え、英語、ロシア語、ハングル、中国語(簡体字)などの外国語を併記した注意標識が設置されている。外国語を併記しているのは外国人の歩行者等に対応するためだが、設置の契機となったのは、かつて新潟東港に出入港していたロシア船の船員が徒歩でバイパスに入り込み、走行していた車両にはねられる人身事故が発生したことによるもので[要出典]、まず東港ICなど新新バイパスの聖籠町・新発田市内の各ICで1992年にロシア語・英語表記の立入禁止標識や案内地図の設置が進められ[37]、その後全てのICと橋梁の歩道部に立入禁止標識が設置された。なお新潟西バイパス各ICの出入口には、自動車専用道路の規制標識と共に、注意事項を記載した標識が設置されている。併記されている外国語は英語のみで、標識表題部の「新潟西バイパス(自動車専用道路)」の下部にそれぞれ「NIIGATA WEST BY-PASS」「EXCLUSIVE CAR ROAD」と記載されている。
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緑色の新潟西バイパス標識と青色の新潟バイパス標識(2020年3月)
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小新IC入口の標識(2020年3月)
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新井郷川橋に設けられた歩道(2021年9月)
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ロシア語を含む多言語が併記された新発田ICの標識(2020年5月)
制限速度引き上げ
新潟西バイパス・新潟バイパス・新新バイパスの3路線は開通以来、一部区間を除くほぼ全区間が制限速度が60 km/hに設定されていた。
このうち新潟西バイパスは自動車専用道路であることなどから、2007年(平成19年)4月2日正午から、曽和IC付近 - 小新ICの最高速度が80 km/hに引き上げられた[9][38]。但し曽和IC付近は平面交差が近接しているため、制限速度は60 km/hに、また小新IC - 新潟西IC間は短い区間の間に合流・分岐が連続する上、線形的にもカーブが連続する区間であり、制限速度は東行車線が60 km/h、西行車線は50 km/hに、それぞれ設定されている。
また新潟バイパスと新新バイパスについても、警察庁が2009年(平成21年)、交通事故の危険性が比較的低い一般道路について制限速度を80 km/hまで引き上げられる新しい基準を示したことに伴い、国土交通省と新潟県警察が検討を進めた結果、実際の交通実態に見合わなくなったことや、連続立体交差方式や中央分離帯の設置など構造的に事故発生の可能性が低いこと、元々建設時の設計速度が80 km/hに設定されていたこと、さらには朝夕のラッシュ時の混雑緩和につながることなどを勘案した上で、制限速度を引き上げても安全を確保できると判断し、2011年(平成23年)10月15日から黒埼IC - 三賀橋(聖籠新発田IC - 新発田IC間、新発田ICより700 m曽和側)間の28.5 kmの区間の制限速度を70 km/hに引き上げる措置を取った[33]。これに伴って歩行者、軽車両に加え、原動機付自転車、小型特殊自動車の通行も全面的に禁止された。また橋梁部の多くは、これまで歩道と車道を分離する防護柵・ガードレールなどが設置されていない箇所がほとんどであったが(新井郷川橋などは設置済)、未設置の橋梁部では速度引き上げに合わせて同年夏から防護柵の整備が順次進められた[39]。なお、三賀橋以東はカーブと合流・分流が連続する上、平面交差が近接しているため制限速度は60 km/hのままである。
車線・最高速度
区間 | 車線 上下線=東行き+西行き |
最高速度 | ||
---|---|---|---|---|
東行き | 西行き | |||
新潟西バイパス | 曽和IC | 4=2+2 | 60 km/h | |
曽和IC - 小新IC | 80 km/h | |||
小新IC | 60 km/h | 80 km/h | ||
小新IC - 新潟西IC | 5=2+3 | 60 km/h | ||
新潟西IC | 5=3+2 (一部4車線) |
60 km/h | 50 km/h | |
新潟西IC - 黒埼IC | 5=3+2 | 60 km/h | ||
新潟バイパス | 黒埼IC - 女池IC | 6=3+3 | 70 km/h | |
女池IC | 4=2+2 | |||
女池IC - 紫竹山IC | 6=3+3 | |||
紫竹山IC | 4=2+2 | |||
紫竹山IC - 竹尾IC | 6=3+3 | |||
竹尾IC | 4=2+2 | |||
竹尾IC - 海老ヶ瀬IC | 6=3+3 | |||
新新バイパス | 海老ヶ瀬IC - 三賀橋 | 4=2+2 | ||
三賀橋 - 舟入交差点 | 60 km/h |
曽和IC - 小新IC間は通常時80 km/hだが、雨天・降雪・濃霧・台風などの荒天時、事故や工事などの時は60 km/hの速度規制が行われる。
主な橋
新潟西バイパス
- 西川橋(曽和IC - 高山IC、西川)[40][41]
- 新川橋(曽和IC - 高山IC、新川)[40][41]
- 橋長 - 183.9 m
- 最大支間長 - 35.4 m
- 幅員
- 車道 - 9.0 m
- 形式 - 連続鋼鈑桁橋
- 竣工 - 1997年(平成9年)
- 橋長 - 183.9 m
- 東部幹線水路橋(高山IC - 新通IC、東部幹線水路)[42][41]
新潟バイパス
- 新潟大橋(黒埼IC - 女池IC、信濃川) - 330 m[41]
- 栗ノ木川橋(紫竹山IC - 竹尾IC、栗ノ木川) - 39.6 m[41]
- 紫竹跨線橋(紫竹山IC - 竹尾IC、信越本線・白新線)[41][43]
- 橋長 - 130.2 m
- 幅員 - 13.7 m
新新バイパス
- 阿賀野川大橋(一日市IC - 濁川IC、阿賀野川) - 903 m[41]
- 新井郷川橋(一日市IC - 濁川IC、新井郷川分水路) - 66.4 m[41]
- 新発田川橋(競馬場IC - 豊栄IC、新発田川) - 91.5 m(上り)、98.5 m(下り)[41]
- 切尾橋(豊栄IC - 東港IC、福島潟放水路) - 104.6 m[41]
- 聖籠橋(大夫興野IC - 蓮野IC、新発田川放水路) - 94.5 m[41]
- 角庵高架橋(聖籠IC - 聖籠新発田IC)- 240 m[41]
- 三賀橋(聖籠新発田IC - 新発田IC、新発田川)- 157.3 m(上り)、158.2 m(下り)[41]
- 新発田高架橋(新発田IC - 舟入三丁目交差点、新発田川) - 480.5 m[41]
- 上り線A1 - P3橋脚[42]
- 橋長 - 162.0 m
- 最大支間長 - 61.0 m
- 幅員
- 車道 - 8.80 - 11.20 m
- 形式 - 3径間連続細幅箱桁橋
- 竣工 - 2006年度(平成18年度)
- 橋長 - 162.0 m
- 上り線P3 - P7橋脚[44]
- 橋長 - 154.1 m
- 最大支間長 - 38.5 m
- 幅員
- 車道 - 8.75 m
- 形式 - 4径間連続少数鈑桁橋
- 竣工 - 2006年度(平成18年度)
- 橋長 - 154.1 m
- 下り線A1 - P3橋脚[45]
- 橋長 - 154.5 m
- 最大支間長 - 58.0 m
- 幅員
- 車道 - 8.98 - 10.85 m
- 形式 - 3径間連続細幅箱桁橋
- 竣工 - 2007年度(平成19年度)
- 橋長 - 154.5 m
- 上り線A1 - P3橋脚[42]
道路管理者
道路情報ラジオ放送区間
- 桜木(桜木IC - 紫竹山IC、新発田方面のみ)
- 紫竹山(竹尾IC - 紫竹山IC、曽和方面のみ)
2010年(平成22年)12月から路側放送が行われており、桜木IC・紫竹山ICの2箇所に局舎が設けられている。ただし東日本大震災による節電の影響により、情報がない場合に限り、2011年(平成23年)7月から同年12月上旬まで、および2012年(平成24年)4月上旬以降、放送を休止している。ただし電話での道路情報ラジオサービスは、ラジオの放送休止期間中も通常通り提供している[46]。
日本屈指の交通量
新潟西バイパス・新潟バイパス・新新バイパスの3路線のうち、特に黒埼IC - 竹尾ICの各インター間は全国の一般道路の中でも交通量が非常に多く、常に上位10位以内に新潟バイパスの区間がランクされている。
国土交通省の1999年(平成11年)度交通量調査では、新潟バイパスの新潟市神道寺(桜木IC - 紫竹山IC)の平日昼間12時間 (7時 - 19時) あたりの交通量が約107,500台をマークし[47]、1997年(平成9年)の同調査に続いての全国第1位となった。また、同市女池(女池IC - 桜木IC)が3位、同市竹尾(紫竹山IC - 竹尾IC)が5位、同市鳥屋野(黒埼IC - 女池IC)が6位にランクインし[47]、全国の上位10地点中4箇所を新潟バイパスの区間が占めた。また、2005年(平成17年)9月 - 11月に行われた道路交通センサスでは3路線の各1地点を対象に調査が行われたが、神道寺では12時間あたり約105,000台を記録し第2位、竹尾でも約91,000台で5位、同市立仏(新潟西IC - 黒埼IC)でも約68,000台で9位に入り、全線を通して見ても亀貝IC - 競馬場ICで平均60,000台以上を記録するなど、新潟バイパスが新潟市中心部の交通結節点として機能している事が顕著に表れた。
大都市の道路は自動車の絶対量が非常に多いため交通量も多く、輻輳が発生しやすくなる。しかし新潟バイパスの場合はそれとは異なり、片側2車線以上で連続立体交差方式を採用するなど道路容量に充分な余裕があるため大量の交通を順調に捌くことができ、結果として単位時間あたりに一定の地点を通過する車両台数が多くなることが、交通量そのものの増大に関連しているといえる。
このように新潟バイパスは、新潟市近郊の道路交通の根幹を成す最大の幹線として長年にわたり機能している。だが当初は「都市間輸送及び通過交通と、生活交通との分離」を最大の整備目的にしていたものの、バイパス各区間の延伸と共に新潟市近郊の生活圏・通勤圏も徐々に拡大したことから、生活交通目的の車両の多くがバイパスに集中するようになり、結果として交通量は増大を続けている。こうした側面から、ひとたびバイパス上で事故や故障車等の交通障害が発生すると、特に平日の朝夕、土曜・休日の昼間などにはそれらの影響による渋滞がバイパス上だけでなく、接続する幹線道路にまで広範囲に亘って波及してしまうケースもしばしばある。
交通量データ
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 | 令和3(2021)年度 |
---|---|---|---|---|
曽和IC - 高山IC | 26,326 | 25,254 | 30,160 | 26,458 |
高山IC - 新通IC | 34,549 | 33,144 | 39,474 | 34,269 |
新通IC - 亀貝IC | 47,606 | 45,675 | 50,626 | 47,637 |
亀貝IC - 小新IC | 57,848 | 55,477 | 62,284 | 53,453 |
小新IC - 新潟西IC | 72,283 | 76,203 | 80,525 | 71,613 |
新潟西IC - 黒埼IC | 93,410 | 98,560 | 90,895 | 84,253 |
黒埼IC - 女池IC | 126,280 | 107,733 | 122,835 | 108,271 |
女池IC - 桜木IC | 136,399 | 112,556 | 129,558 | 115,492 |
桜木IC - 弁天IC | 144,782 | 131,348 | 139,882 | 127,838 |
弁天IC - 紫竹山IC | 127,090 | 113,049 | 119,628 | 112,876 |
紫竹山IC - 南紫竹IC | 125,511 | 96,155 | 115,395 | 101,768 |
南紫竹IC - 竹尾IC | ||||
竹尾IC - 逢谷内IC | 96,236 | 70,552 | 89,006 | 88,391 |
逢谷内IC - 海老ヶ瀬IC | 73,898 | 73,628 | ||
海老ヶ瀬IC - 一日市IC | 87,844 | 67,733 | 77,630 | 77,617 |
一日市IC - 濁川IC | 103,017 | 73,363 | 89,287 | 77,056 |
濁川IC - 競馬場IC | 88,384 | 67,007 | 77,508 | 67,207 |
競馬場IC - 豊栄IC | 62,605 | 60,315 | 71,382 | 63,427 |
道の駅豊栄 - 東港IC | 64,682 | 56,184 | 66,503 | 61,253 |
大夫興野IC - 蓮野IC | 57,941 | 46,889 | 57,960 | 55,684 |
蓮野IC - 聖籠IC | 42,244 | 37,943 | 46,921 | 41,133 |
聖籠IC - 聖籠新発田IC | 32,401 | 39,893 | 39,928 | 36,154 |
聖籠新発田IC - 新発田IC | 33,017 | 40,373 | 42,168 | 38,989 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
- 2010年度(平成22年度)の調査期間中においては、並行する日本海東北自動車道で高速道路無料化社会実験が行われていた。
注釈
出典
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