居酒屋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 00:44 UTC 版)
文化
現在は老若男女を問わず利用されているが、かつては居酒屋は主に男性会社員や肉体労働者の大衆的な社交場として機能していた。これが日本の文化に与えている影響も少なくない。
歌謡曲の題材として取り上げられ、特に演歌で居酒屋の情景が歌われることが多い。また、日本映画の舞台として取り上げられることもある。
2000年代に入ると地域寄席を含めて各地で落語会の開催会場が寄席以外に広がり、居酒屋を会場にする上演の形式が定着しつつある[5][6][7]。
居酒屋を題材にした作品
- 映画『居酒屋ゆうれい』- 1994年(平成6年)に渡邊孝好監督により映画化された。同年のキネマ旬報日本映画ベストテンに入った。
- 小説『居酒屋兆治』(山口瞳) - 居酒屋を営む、まっすぐにしか生きられない男を描いた作品。高倉健主演で映画化もされた。
- 漫画『もっきり屋の少女』(つげ義春) - 主人公の青年が奇妙な方言を話すおかっぱ頭の少女に出会い、少女がホステスをする小さな茅葺屋根の居酒屋へ出向き、少女の不幸な身の上を知る[8]。
- 歌謡曲「居酒屋」- 五木ひろしと木の実ナナが歌い1982年(昭和57年)に流行した。いまでもカラオケでよく歌われている。
- 歌謡曲「居酒屋サンバ」 - 南かなこが歌い2003年(平成15年)に流行。居酒屋のメニューが出ることで有名。
- テレビドラマ「居酒屋もへじ」 - 2011年からTBS系で放送された日本のテレビドラマ。
- テレビ時代劇 - 小説を下敷きに居酒屋の場面が入る例がしばしば見られ、シリーズになった「鬼平犯科帳」(池波正太郎) や「御宿かわせみ」(平岩弓枝)、「桃太郎侍」(山手樹一郎)があげられる。
- 落語「居酒屋」- 酔っぱらい客が居酒屋で働く小僧をからかうという噺。
- 小説『異世界居酒屋「のぶ」』(蝉川夏哉) - 中世ヨーロッパ風の異世界で日本人の店主が開業した居酒屋を舞台に巻き起こる出来事を描いたライトノベル。漫画、テレビアニメ、テレビドラマ化もされている。
また、海外でも居酒屋(に相当するもの)を題材とした文芸作品などがある。
- 小説「居酒屋」L'Assommoir (エミール・ゾラのルーゴン・マッカール叢書)
- ^ a b 本山荻舟『飲食辞典』(平凡社、昭和33年12月25日発行)p.29
- ^ 日本のビールの歴史(昭和15年-)キリンビールホームページ(2017年8月17日閲覧)
- ^ 下田淳『居酒屋の世界史』(講談社現代新書、平成23年8月20日発行)p.16
- ^ 【なるほど!ルーツ調査隊】赤提灯 魔よけから看板に/祭礼に使用、戦後は居酒屋の顔『日本経済新聞』夕刊2022年5月16日くらしナビ面
- ^ “「寄席に行こう―落語はじめの一歩」”. 公益社団法人落語芸術協会. 2020年9月5日閲覧。
- ^ 〈5〉泣き笑い人情噺創作『読売新聞』地域版(大阪)[リンク切れ]
- ^ “居酒屋やカフェも登場!現代に根付いた“落語ブーム””. KADOKAWA (2012年7月5日). 2020年9月5日閲覧。
- ^ 高野慎三『つげ義春を旅する』(ちくま書房 2001年4月10日)
- ^ "お通し" 大学生たちが投げかけた疑問 | 衣・食・住まい NHK生活情報ブログ(2014年1月27日)
- ^ a b 「お通し革命」が進行しています ご繁昌サポートネット(2013年2月5日)
- ^ 300円のお通し、支払い時の小さくない疑問〜居酒屋で乾杯!出てきた小鉢は断れるのか 東洋経済オンライン(2017年10月27日)
- ^ 居酒屋の【お通し】について 鳥貴族 社長の焼鳥日記!!(2010年4月24日)
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