モノテルペン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 20:55 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動非環式モノテルペン
イソペンテニル二リン酸とジメチルアリル二リン酸は、生合成により結合して、ゲラニル二リン酸を形成する。
リン酸基の脱離によって、オシメンやミルセン等の非環式モノテルペンが生成する。またリン酸基の加水分解によって、非環式モノテルペンのゲラニオールが生成する。さらに転移や酸化によって、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、リナロールやその他多くの化合物が生成する。海洋生物で見られる多くのモノテルペンは、ハロモンのようにハロゲン化されている。
単環式モノテルペン
線形構造にイソプレンが結合することで、環が形成される。モノテルペンに最も多く含まれるのは、六員環である。ゲラニル二リン酸を環化すると、 リモネンが生成する。
テルピネン、フェランドレン、テルピノレンも同様に生成する。これらの化合物をヒドロキシル化し脱水すると、シメンが生成する。単環式モノテルペンの誘導体である重要なテルペノイドには、メントール、チモール、カルバクロール等がある。
複環式モノテルペン
ゲラニル二リン酸は、二度の環化反応によって、ピネンのような複環式モノテルペンを生成する。
その他の複環式モノテルペンには、カレン、サビネン、カンフェン、ツジェン等がある。樟脳、ボルネオール、シネオールは、それぞれケトン、アルコール、エーテルを含む例である。
気候への影響
モノテルペンは森林から放出され、雲凝結核として働くエアロゾルを形成する。このようなエアロゾルは、雲の明るさを増し、温度を下げる[1]。
利用
リナロールのようないくつかのモノテルペンは抗細菌活性を持つ。
出典
- ^ D. V. Spracklen, B. Bonn, K. S. Carslaw (2008). “Boreal forests, aerosols and the impacts on clouds and climate”. Phil. Trans. R. Soc. A. 366 (1885): 4613-26. Bibcode: 2008RSPTA.366.4613S. doi:10.1098/rsta.2008.0201. PMID 18826917 .
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