トヨタ・ジャパンタクシー メカニズム

トヨタ・ジャパンタクシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 01:33 UTC 版)

メカニズム

搭載される1NZ-FXP型エンジン+2LM型モーター
スライドドア(写真はJPN TAXI Conceptのもの)

同社の小型ミニバン・シエンタのチーフエンジニアでもある粥川宏(かゆかわ ひろし)が当車チーフエンジニアを担当した[26]

ボディ・外装

XP17#G型シエンタのシャシーをベースに開発したため、ミニバンに近い低床・高天井スタイルを採用している。

助手席側のリアドアは開口幅720mm、開口高1,300mmの開口幅を持つ電動スライド式で、車椅子に乗ったままの乗降が可能である他、室内各所に補助グリップを設置したことで車椅子からシートへの乗り移る際にもセダン系の車両より楽に動けるという[27]。前身であるコンフォート系と異なり前輪駆動になったことで後席床面がフラット化されていることも車内の移動を容易にしている。運転席側のリアドアは開閉状態を前後方から容易に識別でき、かつ、人(特に子供)の前方への飛び出しを防ぐヒンジドアとしている。

なお、車体の全高の高さから、導入する事業者の車庫の制限に対応するために、行灯(防犯灯)の位置が屋根の中心に設置するタイプを設置する事業者だけでなく、フロントウインドウ上やリアハッチバック上に分けて設置する事業者がある[注 14]

室内側の電動スライドドア操作スイッチは運転席ドアのパワーウインドウ付近に設置されるが、安全上、スイッチを操作し続けることでドア開閉を可能としている[注 15][注 16]。スライドドアの取手を直接操作する場合は、アウター(車外)側は他車同様にノブを一度引くだけの電動開閉を可能としている[注 17] が、インナー(車内)側は安全上、手動での操作のみとなり、電動による操作はできない。また、運転席側のリアドアのみ安全上、窓の昇降はできないようになっている。後述するが、開閉速度については2019年3月の一部改良で見直され高速化されている[5][注 3]

フロントは、横基調の格子をモチーフとしたラジエーターグリルを採用。リアはバックドアをノッチ形状としている。またバンパーは、フロント・リア共にサイド部分だけの交換が可能なように3分割に、ランプ類はアウターレンズのみ交換可能な構造とし、メンテナンス性に配慮されている[29]

灯火類はハイマウントストップランプ、テール・ブレーキランプはLED、ウインカー、バックランプ、ライセンスランプは電球、ポジションランプおよびヘッドランプは前述の通りグレードにより異なる。

内装

シートはグレードを問わず、全車の全席に合成皮革を採用する[注 18]。これは、傷や汚れに強く、清掃も容易に行えるようにとの配慮からである。助手席側はグローブボックスを廃することで乗車スペースの拡大とシートアレンジ(特に車椅子による乗降時)の多様性に貢献している。

タクシーメーター領収書無線機器、釣銭箱、小物等をスマートに収納出来るよう、グローブボックスが無い分いたる所にポケットやスペースを設置し、場所によっては防犯に配慮した形状としている。タクシーメーター、カーナビゲーションは後席から見えやすいセンターパネルに配置し、空調スイッチは運転席右側パネルにコンパクトに配置されている。なお、空調の吹き出し口にはコンフォート系のシャープ製のプラズマクラスターに代わりパナソニック製のナノイー[注 19]が設置される。

シフトレバーは前述の収納スペースの関係もありインパネシフトとなっているが、ベースとなったシエンタのゲート式シフトレバーではなく、従来のコンフォート系に合わせたストレート式シフトレバーとなっている[注 20]。これは純粋なトヨタのハイブリッド専用車で唯一となる[注 21]。また、本車種においてはキーレスエントリーおよびイモビライザーは設定されているが、スマートエントリーは設定されてないため、ハイブリッドシステムの始動は従来通りキーを回転させるタイプである[注 22]

パワートレインなど

パワートレインは、トヨタのハイブリッドカーに採用されているハイブリッドシステム「リダクション機構付THS II」をベースに、タクシーで用いられているLPG燃料に対応した「LPGハイブリッドシステム」が採用された。

タクシーは、燃料に価格の安いLPガスを使用するLPG車が現在も一般的である。さらに、大都市ではタクシー会社がLPGスタンドを自ら経営しているケースも多い[30]

前述のとおり、LPGエンジンを使用したハイブリッド車(ストロングHV)は世界初となる。2013年にコンセプトカー「JPN TAXI Concept」として登場した時点からLPGハイブリッドシステムを採用する方針が決まっていた[31]。トヨタは当初LPGハイブリッド車の開発に積極的ではなかったが、タクシー業界からの強い要望があり、ジャパンタクシーはLPGハイブリッド車として設計されることになった[32]。トヨタでは、LPGハイブリッドを採用した理由を公式には「CO2排出量を飛躍的に減らすため」としている[33]

エンジンは1.5Lの「1NZ-FXP」型を搭載。ブロックこそ「1NZ-FXE」型と共通であるものの、ヘッドとバルブは専用品に差し替えられ、バルブスプリングも強化され、それに補機ベルトのメンテナンスが不要の電動ウォーターポンプが組み合わせられた。

ブレーキはシエンタの総輪ディスク(前ベンチレーテッドディスク・後ディスク)と異なり、コンフォート系同様に後輪はドラムブレーキ(リーディング・トレーリング式)になり、ホイールハブは同じ5穴ながらも、シエンタのPCD100.0からコンフォート系と同じPCD114.3に変更されている。

バッテリーは、駆動用はニッケル水素が用いられており、低床・フラットフロアを実現するため、薄型化してフロアカーペット下に配置。補機用はEN規格のもの(LN1 45Ah)をトランク内左側に配置。燃料クーラーはコンフォート系の13サイズに小型化された。

LPG車に必要なLPGガスボンベの容量は、コンフォート系の94L(保安基準上85%まで:実効容量約72L)に対し52L(保安基準上80%まで:実効容量約42L)と約半分強に減少しているが、ハイブリッドシステムにより航続距離はほぼ据え置かれている。これらによりJC08モード燃費は19.4 km/L、WLTCモード燃費は16.8 km/L[注 23] となっており、タクシー用車両では初となる「平成32年度燃費基準+30%[注 24]」と「平成17年排ガス基準75%低減[注 25]」を同時に達成。

サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式コイルスプリング、リアにトレーリングリンク車軸式コイルスプリング(3リンク式)がそれぞれ採用されており、耐久性を高めるため、タクシー用に専用設計された。

安全性能

安全性能においては、衝突回避支援パッケージの「Toyota Safety Sense C」を標準装備しており、インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)をオプション設定している。2019年3月の一部改良で、コンパクトカーアクアなどへ適用されている、昼間の歩行者検知機能を追加した改良型へ更新された[4][5][34][注 26]

ユニバーサルデザイン

車椅子用のスロープを標準で搭載しているが、トヨタの想定よりも設置作業に時間がかかることが、障害者やタクシー事業者から指摘された。そのため、2019年3月以降に販売される車両に、作業時間を短縮する改良の実施を行い、既に販売した車両にも、無料で部品交換など改良措置を適用すると発表した[4][5][27]。その後2020年1月には、同年3月31日の標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定要領の改正に伴い、スロープの耐荷重を200kgから300kgに変更する改良がなされた。詳細は「#車椅子利用者からの改善要求」の項目を参照。

前モデル(コンフォート系)との比較

  • CO2排出量が大幅に削減されており、コンフォートでは「1km走行におけるCO2排出量」が171g(CO2/km 10・15モード)だが、ジャパンタクシーでは80g(CO2/km 10・15モード)と半分近くまで削減されている。[36][37]
  • カタログ上での燃費がかなり改善されており、コンフォートでは9.8km/L(10・15モード)だが、ジャパンタクシーでは21km/L(10・15モード)と、2倍以上の改善がされている。[36][37]
  • 衝突被害軽減ブレーキがないコンフォート系と比較し、ジャパンタクシーでは標準搭載のため、事故などの危険性が減少した。
  • 上位グレードである「匠」のみではあるがリアシートにシートヒーターおよびサーキュレーター(扇風機)[注 27]の設定がされており、サーキュレーター(扇風機)[注 27]は風量の設定も天井のスイッチにて変更が可能なため搭乗者が利用しやすいようになった。一方でシートヒーターはオンオフのみの切り替えとなっており調節が利かないため、特に長時間の乗車の場合、低温熱傷アイロンの原理で搭乗者の衣服の折り目を毀損したり余計なしわをつけるリスクがある。
  • 運転席シートバックに純正でUSB充電ポート(Type-Aコネクタ、最大電流2.1A)が2口搭載されており、搭乗者の使い勝手が向上。ただしケーブルは装備されていないため、事業者が常備していない限りは搭乗者が自身で用意する必要がある。
  • 上位グレードである「匠」においてはヘッドライトがLEDになり視認性の向上と長寿命・省電力化がなされた。
  • 助手席側後ドアがコンフォート系のヒンジドアからスライドドアに変更されたことで、ぶつけてしまう、乗車後に車高が下がりドア下端が縁石に引っ掛かるなどの危険性が低下した。ただし、寄せすぎてしまった場合は逆に横に広範囲に擦ってしまいやすくなった。
  • コンフォート系と比較して燃料搭載量は少ないため、理論上ではコンフォートと同等の航続距離ではあるが、エアコンを多用する夏場や冬場での隔勤1出番(最長21時間の拘束)では2回充填をしないと燃料がもたず、営業上効率が悪くなる場合がある。コンフォート系ではオプションであったボンベのガス冷却機能[注 28] は標準装備されているが、これを利用すると燃費が悪化してしまう欠点も存在する。[注 29]。また、駆動用バッテリーの劣化も航続距離の低下につながる。
  • 出力毎重量[注 30]および重量毎出力値[注 31]が最終型のコンフォート系と比較して悪化している。例としてクラウンコンフォートの場合は11.98kg/PS(83.45PS/t)、本車種は14.10kg/PS(70.92PS/t)である[注 32]
  • エンジンの小型化で燃料消費やエンジンオイル量自体は減ったが、指定ブレーキフルードが一般的なBF-3(JIS3種・DOT 3)ではなくBF-5(JIS5種・DOT 5.1)であること[注 33]、タイヤの小径化[注 34]およびスペアタイヤがローテーションに使えないこと[注 35]やハイブリッドの駆動用バッテリーがあることでランニングコストが増える。
  • コンフォート系ではスペアタイヤは標準タイヤと同一サイズなので四輪いずれのパンク時もそのまま交換可能だが、本車種ではスペアタイヤレス(パンク修理キット)ないしは応急用(テンパー)タイヤとなっており、前者はパンクの箇所や程度によっては使用できないこと、後者も前述のローテーションに使えない他に前輪のパンク時でも後輪に装着しなければならないという問題がある[注 35]
  • 前輪駆動になったことで後席部のフロアがフラット化し、左右の移動が容易になったり、中央席に座る乗客の快適性が向上したほか、サイズ次第ではスーツケースを後席スペースに積むこともできるようになったが、床面と座面の地上高が増し、乗客の身体状況や乗降方法によっては乗降性が悪化した。また、タイヤの小径化とホイールベースの短縮をもってしても最小回転半径は5.0mから5.3mに広がり小回り性能が悪化した。
  • ハザードスイッチがコンフォート系はウインカーレバーの先端にスイッチを設けていたが、ジャパンタクシーではハンドルに内蔵されており、操舵した状態でハザード操作をする際、ハザードスイッチの位置が動いており目視をしないとスイッチ操作がしづらい。[注 36]
  • コンフォート系と比べると絶対的な室内容積が大きいため、各機器の設置スペースや収納スペースが増えている。
  • トランクがコンフォート系のノッチバック型のトランクリッドからハッチバックに変更され、かつガスステー付きのため、容量以上の荷物を積んだ際にハッチバックをゴムバンド等で固定できない。車椅子や背の高い荷物を立てて積むことが可能になったが、トノカバーと干渉するため脱着が必要。
  • エンジンフードの支持がダンパーから支持棒に変更されたうえ支持棒が車体側ではなくフード側にあり、始業点検等にあたって不便である。
  • コンフォート系においては左後のドアの自動ドアはその方式にかかわらずドアロック施錠状態でも開閉できたが[注 37]、本車種では運転席スイッチからの操作でもドアロック施錠状態では開閉できず、防犯面から施錠したい場合は乗客の乗降のたびに施解錠する必要がある。

注釈

  1. ^ コンフォート系はトヨタ自動車東日本が関東自動車工業セントラル自動車トヨタ自動車東北の3社で合併して成立する以前より東富士工場(元関東自動車工業)で生産されていた。
  2. ^ 宮城大衡工場(元セントラル自動車宮城工場)では、シエンタが同車種の2代目で本車種の設計上のベースとなったXP170系にモデルチェンジして以来製造されている。また県内の宮城大和工場(元トヨタ自動車東北)にて本車種に搭載する1NZ-FXPエンジンを製造しており、エンジン(宮城大和工場)と車体(東富士工場→宮城大衡工場)の工場が従来より劇的に近くなることになった。
  3. ^ a b 正確にはドア自体の開閉速度だけではなく、運転席のスイッチを操作した際のタイムラグも削減されている(スイッチを引いて開く、あるいはスイッチを押して閉じる際に実際に開閉が始まるまでの時間および開閉時の減速が約1〜1.5秒である)[28]。改良前の車両に関しても変更することが可能となっている[28]
  4. ^ 法規対応によるもの。ライトスイッチが変更され消灯(OFF)がなくなり、自動明滅(AUTO)が定位となった。停車中のみ消灯可能となり、停車中に消灯した状態で発進すると点灯する。具体的には減灯・消灯の位置には軽く動かすとヘッドライト以外点灯、数秒動かすと全消灯(ただしポジションランプのみデイライトとして点灯)となるが、手を離すとスイッチがAUTOに戻りかつ発進すると点灯する。
  5. ^ ただし、上級グレードの「匠(たくみ)」でもハイグレードタクシーとはみなされない。
  6. ^ a b スチールホイールのみオプションで185/60R15タイヤの設定もあるが、(いわゆるタクシーラジアルではないため)耐摩耗性は一般乗用車並みであるとしている。また、車高アップパッケージを適用した場合は185/65R15タイヤのみである。
  7. ^ a b c いずれのホイールも15×5.5Jで、PCD数(114.3)やオフセット(+45mm)等含めコンフォート系の15インチホイール(なお、コンフォート系において装着されるタイヤは195/65R15タイヤ)と同じ。ただし、ジャパンタクシーのホイールキャップはコンフォート系のホイールには無加工では装着不可(逆も(センターキャップを除き)同様)[要検証]
  8. ^ 2022年5月改良でデザインが小変更されている。
  9. ^ さらに、チェッカーキャブ東京無線加盟事業者のように深藍の車体に帯(チェッカーキャブおよび東京無線の場合市松模様の帯)を巻いている場合、オリ・パラのロゴのある後席側両ドアには帯が貼り付けられていない。ただし、一部の事業者にオリ・パラのラッピングを避けるように張り付けていたり、オリ・パラのロゴだけ避ける(ラッピングのロゴの両端までかかっている)ように貼っている個体も存在する。
  10. ^ 事業者によっては広告ラッピングをロゴラッピングのサイズにしたものを貼り付けていることもある。
  11. ^ ただし、後述の通り制度改正を前に先行してスロープを300kg対応にするマイナーチェンジを受けており、そのマイナーチェンジを受けた1月より実際の制度改正となる3月31日頃までにかけて納車ないし発注された車両に関しては300kg対応スロープでありながら緑色シールが貼り付けられている車両が存在する。
  12. ^ 東個協は2022年(令和4年)4月より黒色の車両を認めるようになるまで、白い車体にストライプを入れる必要があったため。
  13. ^ なお、上部は塗り替えていないため同社の在来車とは色合いが異なっている(在来車はダークグリーン、本車種は深藍のまま)。また、車体の各表記については色のみペパーミントグリーン車に準拠(オレンジ色の文字)しフォントおよび内容は同社のG車両(黒塗り車)に準拠したもの(明朝体・セリフ体による「GREEN CAB」「TAXI xxxx」(xxxxは無線番号)など)となっている。
  14. ^ なお、リアハッチバックに設置する場合、バックドアそのものに設置するとバックドア破損時に破損の程度にかかわらず設置を配線からし直す必要がある場合が多いため、実際には車体側の後端部に設置されることが多い。
  15. ^ ドア開閉中にスイッチから手を離すと、ドアは途中で止まる。
  16. ^ なお、OBD2端子に特殊な機材を接続して設定することでスイッチを一度だけ操作するように変更可能。
  17. ^ 運転席のスイッチ切り替えで手動での操作も可能。
  18. ^ 2021年5月10日の改良において運転席のみ合成皮革+ファブリックに改良された。
  19. ^ 2021年5月10日の改良においてナノイーXに更新された。
  20. ^ ただし、コンフォート系はトルクコンバータ式4速ATであるためレンジ配置はP-R-N-D-2-Lとなっているが、本車種ではTHS IIによる無段階変速機のためP-R-N-D-Bとなっている。
  21. ^ 初代プリウスはストレート式ではあるがコラムシフトである。他にハイブリッド専用車で唯一となるシフトレバー形式を採用する例には初代アクアがゲート式フロアシフトを採用しているというものがあった(ただし、ハイブリッド専用車以外ではゲート式の採用は一般的であったほか、2代目からはプリウス同様の小型レバーに変更されている)。なお、本車種のようなストレート式シフトレバーは逆に3代目のシエンタに一部のグレードを除き採用された。
  22. ^ 回転させるキーが車両とペアリングされる必要がある。
  23. ^ WLTCモード燃費表記は2020年1月以降。なお、JC08モード燃費の数値が変更されていないことから表記前の車両のWLTCモード燃費も同値と推測できる。
  24. ^ 2019年5月の改元に伴い、同年4月より「2020年度燃費基準+30%」に表記変更されている。
  25. ^ 排ガス規制DAA-代の場合。こちら単独のタクシー用車両初達成はコンフォート系ですでになされている(ただしこちらはハイブリッド車ではないため排ガス規制DBA-代である)。排ガス規制6AA-代からは「平成30年排ガス基準75%低減」となっており、こちらはタクシー用車両初である。
  26. ^ なお、改良型搭載前の車両も有償にてアップグレードに対応している[35]
  27. ^ a b シートヒーターおよびサーキュレーター(扇風機)は前列側にあるそれぞれの主電源スイッチが入ってるときのみ使用可能。また、主に乗客から勘違いされやすい点として、サーキュレーター(扇風機)は前列側の冷気を後列側に送って循環させるものであり、エアコンそのものではない
  28. ^ ガスを充填する際、吐出側より受け入れ側が冷えている方が効率よく(多く)充填することができる。
  29. ^ 取扱説明書上では夏・冬では使うよう明記されている。
  30. ^ 値が小さいほど加速性能に優れる。
  31. ^ 値が大きいほど加速性能に優れる。
  32. ^ なお、本車種の数値はベースとなったシエンタのハイブリッド車(13.80kg/PS(72.46PS/t))より悪化している。これは本車種の方が車両重量が重いのにシステム出力は同値であるためである。ただし、主要な客先であるタクシー業界がガソリン車の導入を増やしているのにも関わらず、LPGに固執した結果、シエンタ等通常のガソリンハイブリッドに比べて必要なLPGタンクやクーラーといった装備品が増え、重量が増加したためである。それ以外にもタクシー業務用途として開発されているため、サスペンションがシエンタより耐久性向上のため強化されており、このあたりも重量増加の一因となっている。
  33. ^ トヨタでは他車種での採用例は3代目センチュリー(UWG60型)やプリウスαプロボックスおよびサクシード(いわゆるプロサク)のハイブリッド仕様車の一部などが採用している。
  34. ^ タイヤの径が小さい方が同じ距離を進む場合に回転数が増える。
  35. ^ a b ごく一部の事業者では標準タイヤをスペアタイヤのスペースに格納していることもあるが、その場合厚みがあるためトランク内の容量が減る。
  36. ^ ウインカーレバーから移設されたのは道路運送車両法の改正(レバーとの併設が認められなくなったため)によるもの。決まった場所にありさえすればよいので、一般的な車種のように中央のセンターパネルに設置する等、改善の余地はある。なお、バス・トラック等の大型車も法改正により同様にレバーからの移設を余儀なくされたが、センターパネルに移設された例が多い。
  37. ^ コンフォート系と同タイプの自動ドアの器具を設置した他車種ではチャイルドロックがあっても開閉できる。ただし、スマートエントリーのある車種ですべてのドアを施錠状態で自動ドアを閉扉した場合、自動で解錠される。これを防ぐにはいずれかひとつのドアだけ解錠しておく必要がある。
  38. ^ 2022年にモデルチェンジした3代目シエンタではリフト付き、スロープ付きなど3種類の福祉車両が用意されているが、いずれも後部ハッチバックドアから乗降する仕様である。
  39. ^ ジャパンタクシーは電動スライドドアのため、スライドレールの収納スペースとの干渉から、車椅子用のスロープをフロアに内蔵できなかった可能性が考えられる。
  40. ^ この中には日産リーフなどの電気自動車も含まれるが、電気自動車はジャパンタクシーよりも高価なため、ジャパンタクシーと競合しているのは同じトヨタのシエンタやプリウスと見られる。

出典

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