ハイグレードタクシーの登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 08:40 UTC 版)
「ハイグレードタクシー」の記事における「ハイグレードタクシーの登場」の解説
東京では、元々黒塗りのタクシーは車体が目立たず営業上不利なため、一部を除いて走っていなかったが、大阪・京都などで中型は黒塗りが多かった(小型との差別化と冠婚葬祭用の要望が強かったため)。東京に進出した京都のエムケイは他社との差別化のため黒塗りのセドリック・クラシックを導入した。法人タクシーとしては高級だが、6気筒エンジンのため、一般的な4気筒より燃費が悪く他社(大手)ではあまり導入されなかった。 その後、東京四社営業委員会(大和自動車交通・日本交通・帝都自動車交通・国際自動車)で、2001年に黒タクが導入された。クラウンセダンは当初6気筒エンジンだったが、セドリックは特装車でSパッケージというクラシックSVの4気筒仕様が採用された(後に常設グレードとなる)。2001年にはクラウンセダンのLPG車が4気筒化され導入しやすくなったことから、東京では多くの黒塗りタクシーを見かけるようになり、さらに規制緩和により、新規参入事業者がハイグレード車で参入した。 また、国際自動車、神奈中ハイヤーなどでは、ハイヤーとして使用していた車両をタクシーに転用する形で、さまざまな高級車をタクシーとして使用、さらに差別化を図っていた。東京都区部・三鷹市・武蔵野市内(いわゆる東京特別区)を走る法人タクシーの7割〜8割は、ハイグレードタクシーで占められるようになったが、東京特別区エリア(やその周辺エリア)では深藍(こいあい)色のトヨタ・ジャパンタクシー匠(上位グレード)への代替が各事業者において急速に推し進められており、東京特別区ではハイグレードタクシーは数を減らしている。一方で、東京特別区エリアでは徐々にではあるもののトヨタのエスクァイアやアルファード、日産のセレナやエルグランドのような高級ミニバンを少数ではあるものの導入する事業者も大手を中心にあり、これらの増加によってハイグレードタクシー自体の消滅は免れ得る。
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