ダルマガエル ダルマガエルの概要

ダルマガエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/30 09:31 UTC 版)

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ダルマガエル
トウキョウダルマガエル Pelophylax porosus porosus
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : Neobatrachia
: アカガエル科 Ranidae
亜科 : アカガエル亜科 Raninae
: トノサマガエル属 Pelophylax
: ダルマガエル P. porosus
学名
Pelophylax porosus (Cope, 1868)
和名
ダルマガエル
英名
Daruma pond frog
ナゴヤダルマガエル

分布

  • P. p. brevipodus ナゴヤダルマガエル

日本(愛知県から広島県にかけて、香川県固有亜種

  • P. p. porosus トウキョウダルマガエル

日本仙台平野から関東平野にかけて、長野県新潟県)固有亜種。北海道の一部(岩見沢市)に移入分布する[1]

形態

体長3.5-8.7cm。皮膚の表面には隆起が少なく比較的滑らか。吻端は尖る。体色は背面が褐色や淡褐色、紫がかった褐色などで赤褐色の背側線と暗色の円形の斑紋が入るが、円形の斑紋は繋がらない個体が多い。腹面は白く、網目状の斑紋が入る。

後肢は短く、静止時に趾が鼓膜に達しない。和名は体形が太く後肢が短い形態をダルマに例えたのが由来。

  • P. p. brevipodus ナゴヤダルマガエル

体長オス3.5-6.2cm、メス3.7-7.3cm。正中線上に筋模様がない個体が多い(特に下記の岡山種族)。

  • P. p. porosus トウキョウダルマガエル

体長オス3.9-7.5cm、メス4.3-8.7cmと最大亜種。正中線上に筋模様が入る個体が多い。

分類

亜種ナゴヤダルマガエルは形態や鳴き声などから名古屋種族(東海地方から近畿地方の個体群)と岡山種族(瀬戸内地方の個体群)に分けることもある。

以前は基亜種トウキョウダルマガエルが亜種ナゴヤダルマガエルとトノサマガエルとの種間雑種を起源にすると考えられていたが、最近では基亜種から亜種ナゴヤダルマガエルが分化したと考えられている。

  • Pelophylax porosus brevipodus (Ito, 1941) ダルマガエル、ナゴヤダルマガエル
  • Pelophylax porosus porosus (Cope, 1868) トウキョウダルマガエル
(動画) トウキョウダルマガエル

生態

低地にある流れの緩やかな河川湿原水田などに生息する。半水棲で、水辺から離れることはまれ。トノサマガエルと同所分布するものは生息地や繁殖期が重複しないよう住み分けをしている。冬季になると水の干上がった水田の泥中や藁の下などに潜り冬眠する。

食性は動物食で、昆虫類クモ多足類貝類、小型のカエルなどを食べる。幼生は雑食で落ち葉や水草などを食べる。

繁殖形態は卵生。繁殖期になるとオスは縄張りを形成し、侵入した他のオスを追い払う。繁殖音は水面に浮かびながら行う。4-7月に水田や止水に寒天質に包まれた1,300-2,200個の卵を年に1回産む(大型個体では1回産卵を終えた後にも少数の卵を産む事もある)。幼生は7-9月に変態して幼体になる。


  1. ^ 徳田龍弘『北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑』北海道新聞社、2011年3月31日。ISBN 978-4-89453-592-3


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