サカキ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 01:50 UTC 版)
サカキ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Cleyera japonica Thunb. (1783)[1] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
名称
和名サカキの語源は、神と人との境であることから「境木(さかき)」の意であるとされる[5]。常緑樹であり、さかえる(繁)ことから「繁木(さかき)」とする説もあるが、多くの学者は後世の附会であるとして否定している[要出典]。「榊」という文字は平安時代に日本で会意で形成された国字である[6]。上代(奈良時代以前)では、サカキ、ヒサカキ、シキミ、アセビ、ツバキなど、神仏に捧げる常緑樹の総称が「サカキ」であったが、平安時代以降になると「サカキ」が特定の植物を指すようになり、本種が標準和名のサカキの名を獲得した[4]。
類似植物と混同されやすいので、サカキは「ホンサカキ」(本榊)や「マサカキ」[7]とも呼ばれ、近縁のヒサカキ(後述)については、「シャシャキ」「シャカキ」「下草」「ビシャコ」「仏さん柴(しば)」「栄柴(サカシバ)」などと地方名で呼ばれることもある。
学名は、植物学者で、江戸時代に出島オランダ商館長を務め、サカキをヨーロッパに紹介したアンドレアス・クレイエルにちなむ。
分布・生育地
日本列島では本州の茨城県・石川県以西、四国、九州、沖縄に分布する[7][8]。日本国外ではアジア東南部に分布し[7]、朝鮮半島南部、済州島、台湾、中国が知られている[4]。ヒマラヤと中国南部には、別亜種が知られる。陰樹で、山地の照葉樹林内に生える[5]。枝葉は日本の神社での神事に使われるため、神社の境内に植えられることも多い[7][9]。
- var. wallichiana - ヒマラヤ産。花が大きい。
- var. parvifolia - 中国南部。葉が小さい。
注釈
出典
- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cleyera japonica Thunb. サカキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月21日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cleyera japonica Thunb. var. hayatae (Masam. et Yamam.) Kobuski サカキ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月21日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cleyera japonica Thunb. f. serrata (Hayashi) Sugim. サカキ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 田中潔 2011, p. 16.
- ^ a b c d 正木覚 2012, p. 61.
- ^ 沖森卓也ほか『図解 日本の文字』(三省堂、2011年)52頁
- ^ a b c d e f g h 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 84.
- ^ a b c d e f g h 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 63
- ^ a b 山﨑誠子 2019, p. 51.
- ^ a b 山﨑誠子 2019, p. 50.
- ^ 2024年6月3日 (2022年4月8日). “神棚の適切な処分方法”. エコスリー. 2024年5月8日閲覧。
- ^ 「国産サカキ 再び脚光」『日本農業新聞』2021年3月26日17面(2021年3月28日閲覧)
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