オゾン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 02:58 UTC 版)
オゾン | |
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オゾン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 10028-15-6 |
特性 | |
化学式 | O3 |
モル質量 | 47.998 g mol−1 |
外観 | 淡青色気体 |
密度 | 2.144 g L−1 (0 ℃), 気体 |
融点 |
80.7 K, −192.5 ℃ |
沸点 |
161.3 K, −111.9 ℃ |
水への溶解度 | 0.105 g / 100 mL (0 ℃) |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
+142.3 kJ mol−1 |
標準モルエントロピー S |
237.7 J K−1 mol−1 |
危険性 | |
EU分類 | 酸化剤 (O) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
性質
常温常圧では薄青色の気体である。沸点−111.9 ℃ (161.25 K) で紺色の液体となり、凝固点−192.5 ℃ (80.65 K) で濃紫色の固体となる。中心の酸素原子と両端の酸素原子の結合は2本とも等価で、オゾン分子は O=O+-O− と O−-O+=O の2つの極限構造からなる共鳴混成体であると考えられる。
オゾンはフッ素に次ぐ強い酸化力を持つため、高濃度では猛毒である。吸い込むと内臓が酸化されてびらん状になる。日本における作業環境基準は0.1ppmである[2]。
発見
オゾンは、オランダの科学者Martinus Van Marumによって1785年にその存在が発見された。その後、1840年に、ドイツ・スイスの化学者であるクリスチアン・シェーンバインによって、オゾンが酸素から形成されることが発見された。彼は雷雨の中でオゾンが現れることに注目し、そしてその奇妙なにおいから、ギリシア語で「臭い」を意味する ὄζειν (Ozein) に因み Ozon と名付けた。
生成
一般に空気中での紫外線照射、または酸素中での無声放電など高いエネルギーを持つ電子と酸素分子の衝突によって発生する。オゾンの発生は主に以下の化学式で表せる。
オゾン酸化 有機高分子をオゾンにさらすと劣化が起こり、時に亀裂が生じる。この現象をオゾンクラッキングと呼ぶ。
- ^ 松村明編 「オゾン」『大辞林 4.0』 三省堂、2019年。
- ^ ○感染の危険のある寝具類におけるオゾンガス消毒について(平成19年3月30日)(医政経発第0330002号)(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局経済課長通知)、2019年2月3日閲覧。
- ^ [1] (FDA)
- ^ a b c 【Biz Frontier】オゾン活用法/環境にやさしく、有効な酸化力『日本経済新聞』2018年8月31日(27面)。
- ^ a b 清水無空、清水紀子「小動物におけるオゾン療法」『日本伝統獣医学会誌』第16巻第1号、2008年5月、37-42頁、NAID 40016162010。
- ^ Renate Viebahn-Haensler『ヨーロッパにおける最新のオゾン療法 (PDF) 』[リンク切れ]、日本医療・環境オゾン研究会訳、2002年
- ^ a b c d “高濃度オゾン水による食品分野での適応”. 『食品加工技術』 (日本食品機械研究会) 26: 1-10. (2006). NAID 40007246918.
- ^ a b 草刈眞一 (2008-08). “オゾン水による病害防除技術 養液栽培と農業分野へのオゾン水利用技術”. 『農業技術』 63 (8): 337-344. NAID 40016165471.
- ^ 松村栄治「ナノピコバブルオゾン水の特性および効果 世界最小ナノバブルを超えた超微細気泡オゾン水(ポジティブリスト、HACCPに対応した新しい消毒技術)」『養豚の友』第463号、2007年10月、40-42頁、NAID 40015650377。
- ^ a b “越後上布 雪国で育まれた伝統の布”. 国際交流サービス協会. 2020年12月13日閲覧。
- ^ 「水の活性化と機能水-表面処理における各種対策について」『鍍金の世界』第41巻、日本鍍金材料協同組合、2008年4月、52-56頁、NAID 40016050513。
- ^ 黒部洋「機能水の製造方法および洗浄効果 オプト・半導体デバイスにおけるウェットプロセスの技術トレンド(薬品・機能水編)」『マテリアルステージ』第7巻第10号、技術情報協会、2008年1月、40-43頁、NAID 40015808393。
- ^ 2006年3月、内部でオゾンを発生させ、水を使わずに(あるいはあまり使わずに)除菌や洗濯を行う洗濯機が三洋電機から発売された。
- ^ 三洋、“オゾンすすぎ”で洗浄力がアップした三代目「AQUA」(家電Watch、2008年1月21日)
- ^ オゾン利用に関する安全管理規準 (PDF) - 経済産業省・省エネルギー技術開発プログラム「省エネルギー型廃水処理技術開発」高濃度オゾン利用研究専門委員会(平成17年(2005年)3月作成;平成25年(2013年)6月18日閲覧…外部サイトにて現存)
- ^ 例: タイヤの保管の仕方 - ダンロップ
- オゾンのページへのリンク