オゾン その他の影響

オゾン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 02:58 UTC 版)

その他の影響

オゾンは光化学オキシダントの主成分である。近年、日本では、光化学スモッグ注意報を発令する都道府県の数が増加しているが、これは、中国大陸からの越境大気汚染によって広域化していると考えられている。また、オゾンの強力な酸化性のため、植物や農業に対する悪影響が憂慮されている。

又、農業残渣には窒素が多く含まれており、いわゆる野焼きする事により二酸化窒素が大量に発生、更に二酸化窒素は紫外線エネルギーの吸収で一酸化窒素と原子状酸素に分解され、生成した原子状酸素は酸素分子と結合して強力な酸化性物質であるオゾンを生成する、周辺の生活環境への悪影響が憂慮される。

オゾンは酸素を含む酸化力の高い化学種で、広義の活性酸素の一つとされる。活性酸素は、狭義ではスーパーオキシドアニオンラジカルヒドロキシルラジカルを指し、オゾンを含まないが、水中での分解過程では、オゾンの一部が狭義の活性酸素の一つであるヒドロキシラジカルを経て分解することも知られている。

自動車等のタイヤを保管する際は、電気機器の近くを避けるようにという説明がタイヤメーカーからなされているが[16]、その理由は、#発生の節で述べられているとおり、モーターから発生するオゾンが、タイヤの主成分である合成ゴムを侵すからである(オゾンクラッキング)。

脚注・出典

関連項目

外部リンク


  1. ^ 松村明編 「オゾン」『大辞林 4.0』 三省堂、2019年。
  2. ^ ○感染の危険のある寝具類におけるオゾンガス消毒について(平成19年3月30日)(医政経発第0330002号)(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局経済課長通知)、2019年2月3日閲覧。
  3. ^ [1] (FDA)
  4. ^ a b c 【Biz Frontier】オゾン活用法/環境にやさしく、有効な酸化力『日本経済新聞』2018年8月31日(27面)。
  5. ^ a b 清水無空、清水紀子「小動物におけるオゾン療法」『日本伝統獣医学会誌』第16巻第1号、2008年5月、37-42頁、NAID 40016162010 
  6. ^ Renate Viebahn-Haensler『ヨーロッパにおける最新のオゾン療法 (PDF)[リンク切れ]、日本医療・環境オゾン研究会訳、2002年
  7. ^ a b c d “高濃度オゾン水による食品分野での適応”. 『食品加工技術』 (日本食品機械研究会) 26: 1-10. (2006). NAID 40007246918. 
  8. ^ a b 草刈眞一 (2008-08). “オゾン水による病害防除技術 養液栽培と農業分野へのオゾン水利用技術”. 『農業技術』 63 (8): 337-344. NAID 40016165471. 
  9. ^ 松村栄治「ナノピコバブルオゾン水の特性および効果 世界最小ナノバブルを超えた超微細気泡オゾン水(ポジティブリスト、HACCPに対応した新しい消毒技術)」『養豚の友』第463号、2007年10月、40-42頁、NAID 40015650377 
  10. ^ a b 越後上布 雪国で育まれた伝統の布”. 国際交流サービス協会. 2020年12月13日閲覧。
  11. ^ 「水の活性化と機能水-表面処理における各種対策について」『鍍金の世界』第41巻、日本鍍金材料協同組合、2008年4月、52-56頁、NAID 40016050513 
  12. ^ 黒部洋「機能水の製造方法および洗浄効果 オプト・半導体デバイスにおけるウェットプロセスの技術トレンド(薬品・機能水編)」『マテリアルステージ』第7巻第10号、技術情報協会、2008年1月、40-43頁、NAID 40015808393 
  13. ^ 2006年3月、内部でオゾンを発生させ、水を使わずに(あるいはあまり使わずに)除菌や洗濯を行う洗濯機が三洋電機から発売された。
  14. ^ 三洋、“オゾンすすぎ”で洗浄力がアップした三代目「AQUA」(家電Watch、2008年1月21日)
  15. ^ オゾン利用に関する安全管理規準 (PDF) - 経済産業省・省エネルギー技術開発プログラム「省エネルギー型廃水処理技術開発」高濃度オゾン利用研究専門委員会(平成17年(2005年)3月作成;平成25年(2013年)6月18日閲覧…外部サイトにて現存)
  16. ^ 例: タイヤの保管の仕方 - ダンロップ


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