オオバコ オオバコの概要

オオバコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/17 03:07 UTC 版)

オオバコ
オオバコ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: オオバコ科 Plantaginaceae
: オオバコ属 Plantago
: オオバコ P. asiatica
学名
狭義: Plantago asiatica L. var. densiuscula Pilg. (1922)[1]

標準: Plantago asiatica L. (1275)[2]

シノニム
和名
オオバコ(大葉子)
英名
Chinese Plantain, Arnoglossa

名称

和名の由来は、葉が広く大きいことから「大葉子」と名付けられたと一般にいわれるが、当て字だとする説もある[9]。地方により、別名オバコ[10]オンバコ[11]、カエルッパ[12]ガエルッパ[11]ゲーロッパ[11]、シャゼンソウ[10]、ミチボウキ[10]ともよばれ、弱ったカエルをこの葉陰におくと元気になるという俗説からカエルバともいわれる[9]。カエルとのかかわりが深く、死んだカエルをオオバコの葉で包むと生き返るという言い伝えもある[10]。オオバコ相撲(#利用)に使われる草であることから相撲取り草の意味で、スモウトリグサ[12]、スモトリグサ[9]、スモトリバナ[10]の別名でもよばれている。

中国では車前草と書き、「車前(しゃぜん)」は漢名で、人や車(牛車馬車)が多く通る轍(わだち)によく生え、踏みつけに強いことからこの名がつく[11][13]

分布・生育地

日本では北海道から沖縄までの全土のほか[14]、国外では千島朝鮮半島中国台湾サハリンシベリア東部、マレーシアなど東アジアを中心に広く分布する[15]。高地から平地までの、日当たりのよい野原荒れ地道端、田の畔、畑、庭先、空き地などにごく普通に自生する雑草である[11][15][10][12]。踏みつけに強く、人などがよく踏む道端などの硬くなった地面のほか、校庭公園などでもよく見られ、草丈が高くなる草が生えないような場所を選んで生育する[16]。踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまう。人に踏まれなくなるとその場所では自然に絶えてしまう[6]


注釈

  1. ^ 「シャゼンソウ」とも読むが、慣例的に「オオバコ」とも読む。[7]

出典

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago asiatica L. var. densiuscula Pilg. オオバコ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月16日閲覧。
  2. ^ a b c d 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago asiatica L. オオバコ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月16日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago asiatica L. f. ochranthera M.Mizush. オオバコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月16日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago major L. var. asiatica (L.) Decne. オオバコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月16日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago asiatica L. f. polystachya (Makino) Nakai オオバコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月16日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h 高橋秀男監修 2003, p. 66.
  7. ^ 難読漢字.jp”. 2020年3月29日閲覧。
  8. ^ a b c d e f 山田孝彦 & 山津京子 2013, p. 111.
  9. ^ a b c d e f 田中孝治 1995.
  10. ^ a b c d e f g h 篠原準八 2008, p. 8.
  11. ^ a b c d e f 貝津好孝 1995.
  12. ^ a b c d e f g h 金田初代 2010, p. 49.
  13. ^ a b c d 亀田龍吉・有沢重雄 2010, p. 58.
  14. ^ a b c d e 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2012, p. 69.
  15. ^ a b c d e 内藤俊彦 1995.
  16. ^ a b c d e 川原勝征 2015, p. 109.
  17. ^ a b c d e f g h 馬場篤 1996, p. 27.
  18. ^ a b 近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著 2010, p. 58.
  19. ^ 内藤俊彦 1995, p. 237.
  20. ^ 篠原準八 2008, p. 9.
  21. ^ 米粉パンを膨らみよくするには”. アレルギーの方の除去食、代替食検索、購入ならクミタス. 2021年9月11日閲覧。


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