イオン交換クロマトグラフィーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 分子化学 > クロマトグラフィー > イオン交換クロマトグラフィーの意味・解説 

イオンクロマトグラフィー

(イオン交換クロマトグラフィー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 13:49 UTC 版)

ダイオネクス社ICS-3000イオンクロマトグラフィーシステム
イオンクロマトグラフの一例。左からギ酸アニオン (Formate)、亜硝酸アニオン (Nitrite)、グルタル酸アニオン (Glutarate)、リン酸アニオン (Phosphate)、アジドアニオン (Azide)、硝酸アニオン (Nitrate)、モリブデン酸アニオン (Molybdate)、ヒ酸塩アニオン (Arsenate)。

イオンクロマトグラフィー英語: ion chromatographyIC) またはイオン交換クロマトグラフィー (イオンこうかんクロマトグラフィー、英語: ion-exchange chromatography)は、イオン極性分子のような電荷をもつ分子を分離するクロマトグラフィーである[1]。大きなタンパク質、小さな核酸、そしてアミノ酸などを含むほとんどの電荷分子でこの方法を使うことができ、タンパク質の洗浄、の分析、品質の調整などに使われている。

原理・方法

イオンクロマトグラフィーは、等電点が異なるタンパク質を分離するのに最も適切なクロマトグラフィーである。イオンクロマトグラフィーには、陽イオンクロマトグラフィーと陰イオンクロマトグラフィーの2種類がある。

陽イオンクロマトグラフィー

陽イオンクロマトグラフィーは、固定相を陽イオン交換基(スルホン酸カルボン酸リン酸など)、移動相を緩衝液とする。この時、低いpHでイオンを結合させた後、緩衝液のpHを徐々に上げて行き、溶出させる。すると、酸性物質から先に溶出され、後に塩基性物質が溶出される。

陰イオンクロマトグラフィー

陰イオンクロマトグラフィーは、固定相を陰イオン交換基(アンモニウムイオンなど)、移動相を緩衝液とする。この時、高いpHでイオンを結合させた後、緩衝液のpHを徐々に下げて行き、溶出させる。すると、塩基性物質から先に溶出され、後に酸性物質が溶出される。

機器構成

機器の構成は、ポンプ部、インジェクション部、カラム部、検出部からなり、サプレッサー方式のイオンクロマトグラフではカラムと検出器の間にサプレッサーが配置される。検出器には主に電気伝導度検出器が用いられるが、陰イオン分析の場合には吸光度検出器を用いることもある。また、一部の毒性物質などの測定にポストカラム誘導体化・吸光度検出法を利用する場合もある。

製造会社

脚注

  1. ^ 高田健夫. "イオン交換クロマトグラフィー". 日本大百科全書(ニッポニカ). コトバンクより2024年7月16日閲覧

関連項目


イオン交換クロマトグラフィー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 23:28 UTC 版)

クロマトグラフィー」の記事における「イオン交換クロマトグラフィー」の解説

詳細は「イオンクロマトグラフィー」を参照 イオン交換樹脂固定相に対してイオン性の試料を施すと、分子種と固定相との酸塩基平衡定数大小にしたがって連続的に分配されることになる。この原理に従うクロマトグラフィーイオンクロマトグラフィーあるいはイオン交換クロマトグラフィーと呼ぶ。

※この「イオン交換クロマトグラフィー」の解説は、「クロマトグラフィー」の解説の一部です。
「イオン交換クロマトグラフィー」を含む「クロマトグラフィー」の記事については、「クロマトグラフィー」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「イオン交換クロマトグラフィー」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



イオン交換クロマトグラフィーと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「イオン交換クロマトグラフィー」の関連用語

イオン交換クロマトグラフィーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



イオン交換クロマトグラフィーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JabionJabion
Copyright (C) 2025 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのイオンクロマトグラフィー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのクロマトグラフィー (改訂履歴)、高速液体クロマトグラフィー (改訂履歴)、ジエチルアミノエチルセルロース (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS