スカビンジング【scavenging】
スカベンジング【scavenging】
ガス変換
シリンダー内のガスを新しいガスに入れ替えること。容積型内燃機関は、吸入した空気で燃料を燃やして仕事を発生するので、その出力は単位時間に吸入する空気量によって制限される。一定の行程容積の機関で、1サイクル当たりの出力をできるだけ大きくするためには、燃焼が終わったシリンダー内のガスを新鮮な混合気または空気で追い出して、これら新気の質量をできるだけ多くシリンダー内に残す必要がある。この過程をガス交換といい、2ストロークエンジンの場合は掃気という。ガス交換能力は機関の性能に直接影響する重要な項目であり、その良否を示す尺度として、体積効率、充填効率、掃気効率などの指標が使われる。
参照 充填効率、掃気、掃気効率、体積効率掃気
2ストロークエンジンでは、ピストンの下降行程の後期から上昇行程の前期にかけてのきわめて短い期間に、新気の導入と燃焼ガスの排出を同時に行う。すなわち、掃気ポンプや過給機などの給気予圧機により加圧された給気をシリンダー内に導入し、その給気をもって燃焼ガスを押し出してシリンダーを給気で満たす必要がある。これを2ストロークエンジンの掃気作用という。このとき給気の一部は排気とともにシリンダーを素通りすることは避けられないので、混合気を供給する火花点火方式では、排気有害物質や燃料消費量の増加などの課題がある。
参照 掃気方式、2ストロークエンジン- scavengingのページへのリンク