X68030の発売
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 04:03 UTC 版)
やがて、動作クロック16MHzの高速化機種であるX68000 XVI(エクシヴィ)発売を経て、X68030が発売された。実質的な最終機種である同機が発売された1993年頃には、DOS/VやMS-Windows 3.1などのオペレーティングシステムが搭載されたPC/AT互換機やCD-ROMドライブユニットがそれぞれ普及し始めていた。しかし、本シリーズはソフトウェアのメディア供給が依然としてフロッピーディスクのみで、その大半が5.25インチの2HDだった。それを打開するため、SCSIのCD-ROMドライバがサードパーティーやフリーソフトで開発された。ただし、一部のCD-ROMドライブでは正常動作しないなど制約も多かった。X68000シリーズ対応のCD-ROMを媒体としたソフトウェアもわずかながら発売された。またこの頃には、国産機としては初めてMPEG (MPEG-1) による動画再生(MPEGエンコーダボードを拡張スロットに装着し、OSはOS-9/X68030にてVideo CDの視聴)を実現している。 キャッチコピーは「夢を超えた」(初代)、「アートの領域へ」(ACE)、「夢の続きを語ろう」(EXPERT / PRO)、「父のパソコンを越えろ」(XVI)、「夢の、頂きへ」(X68030) など。イメージキャラクターはツタンカーメン (X68000)、火の鳥 (X68030) など。 なお、当時のシャープ顧問だった宮永好道によると、シャープが本機を出す際に一番気にしていたのは、「他のやらない事をする」社風のソニーの出方だったという。これは杞憂に終わったが、後にソニーはVAIOシリーズでその持ち味を出して来た、と自著で語っている。
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