Picture Magic
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 00:39 UTC 版)
「スーパー32X」の記事における「Picture Magic」の解説
スーパー32Xの販売中止後、セガが1996年12月に発売した画像編集用ペンタブレットである。1996年9月に日本で発売したデジカメ「DIGIO」(コードネーム:JANUS)の周辺機器として発売。価格は24,800円。スーパー32Xの基板がそのまま流用されており、スーパー32X基板の端子をPicture Magicのメイン基板に設けられたスロットに挿入する形で接続されている。Picture Magicのメイン基板はスーパー32Xと接続できる点からもメガドライブ基板のカスタマイズ品と推測され、実際にメガドライブ2の基板といくらか似た特徴を持つが、FM音源チップを搭載しない、スマートメディアのスロットを持つなど大きくカスタマイズされていることもあり、メガドライブとしては機能しない。 Picture Magicのカートリッジスロットはスーパー32Xのカートリッジスロットそのものであり、異なったカートリッジを差し込むことでPicture Magicの内部ソフトを交換することが可能であった。本体に付属の「合成編集ソフト」の他に、モーフィング機能や絵日記ソフトなどの発売が予定されていた。「合成編集ソフト」のカートリッジの外観はスーパー32Xのものとまったく同じであり、ソフトのROMのヘッダもスーパー32Xのものとほとんど同じであるが、「JANUS INITIAL PROGRAM」と称するヘッダが付け加えられた、Picture Magic専用ソフトとなっている。そのため、スーパー32Xの本体はそのままでもBIOSが変更されている可能性がある。 1996年当時のセガはDIGIOに対して注力しており、セガのデジタル技術を総結集し、DIGIOの後継機と合わせてデジカメ市場の30%を取ることを目標としていた。サターンとの連携を念頭に置いて土星(サターン)の衛星ヤヌスのコードネームをあて、「プリント倶楽部2」にDIGIOのスマートメディア用スロットを設けるなどしていた。セガは1995年にビデオプリンター「ハイテクホビープリンター プリファン」(「ピコ用」と明記しているが普通のビデオプリンターであり、AV接続が可能なら他の機器でも利用可能)を発売しているが、それと連携することでテレビの画像を直接印刷することも可能である。 しかしDIGIOは商業的に失敗し、サターンとの連携も実現しなかった。Picture Magicも「合成編集ソフト」のカートリッジ以外にソフトは発売されなかった。
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