Linuxの製作
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「Linuxの歴史」の記事における「Linuxの製作」の解説
1991年、ヘルシンキ大学でコンピュータ科学を学んでいたトーバルズは後にLinuxカーネルとなるプロジェクトを開始した。彼が書いたプログラムは、自身の新しいPCと80386プロセッサの機能を活用したかったために、自身が使用していたハードウェア専用とされ、OSに依存しないものであった。開発にはMINIX上でGNU Cコンパイラが利用された。GNU Cコンパイラは現在でもLinuxをコンパイルするための最優先の選択肢となっているが、Intel Cコンパイラなど他のコンパイラでもビルド可能である。 トーバルズの自著である『それがぼくには楽しかったから』によると、彼はついにOSカーネルを完成させ、1991年8月25日(当時21歳)にUsenetのニュースグループ"comp.os.unix"にこのシステムについての告知を投稿した。 minix を使っている皆さんへ - 今、僕は386 (486) ATクローン用の(フリーな)オペレーティングシステムを作っています。4月から仕込んできたものですが、そろそろ出来上がりが近くなってきました。僕のOSは、((実用的な理由から)ファイルシステムの物理的な配置をはじめ)ある程度minixに似たものなので、皆さんがminixのどんなところを気に入っているのか、あるいは気に入らないのかを教えて欲しいと思います。 今のところ、bash (1.08) とgcc (1.40) の移植が終わったところで、どうやら動いているようです。つまり、あと2、3か月で何か実用的なものが出来上がるということです。そんなわけで、皆さんが一番望んでいる機能は何かを知りたいのです。どんな提案でも構いませんが、実装はお約束できませんよ :-) Linus (torvalds@kruuna.helsinki.fi) 追伸. そう、minixのコードはいっさい使わず、マルチスレッド型のfsを備えています。移植性は「ありません」(386のタスク切り替え等を使っています)し、私が所有しているのはAT対応ハードディスクだけ :-( なので、これ以外をサポートすることはまずないです。 — リーナス・トーバルズ トーバルズによると、Linuxが注目され始めたのは1992年にX Window SystemがOrest Zborowskiによって移植され、最初にLinuxでGUIが利用可能になったことによるとされる。
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