L.L.B.・J.D.課程・法務博士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 07:29 UTC 版)
「ロー・スクール (アメリカ合衆国)」の記事における「L.L.B.・J.D.課程・法務博士」の解説
ジュリス・ドクターは、メディカル・スクール(日本の医学部に相当)、ビジネス・スクール(経済・経営学大学院)と同様、学部卒業者を対象とする専門職養成大学院(プロフェッショナル・スクール)として設置されている。教育年限は通常3年であり、修了者にはジュリス・ドクターの学位が与えられる。 この学位は元来LL.B.と呼ばれていたものを1960年代にシカゴ大学ロー・スクールが名称変更したところ、他のロー・スクールも追随してこれにならったという経緯がある。この名称変更はメディカル・スクールの臨床医養成課程修了者に付与されるドクター・オブ・メディスンとの均衡を図り、ひいては法曹も医師と同様にドクターの敬称をもって呼ばれる社会慣行の確立を企図したものだった。ただし2020年現在の米国においても弁護士あるいはジュリス・ドクター保持者をドクター某と呼称する慣行は確立されていない。 アメリカ合衆国における大学には一部限定された範囲で法律を中心に教育する学部はあるものの、日本の法学部に相当する課程は存在せず、したがって、ロー・スクールのJ.D. 課程に入学する学生の学部段階における専攻分野は様々であり、通常はロー・スクールに入学後に初めて学問としての法律に触れることとなる。学部を卒業後、直ちにロー・スクールに進学する学生もいるが、企業等で数年働いた後に入学する学生も多い。J.D. 課程の学生は20歳代前半から後半にかけての学生が大半である一方で、法曹以外の分野で長年経験を積んできた者が転身してロー・スクールに入学する場合もある。 J.D.課程の入学者選抜においては学部段階における成績(GPA)に加え、LSAC により全米で統一して実施されるLSATのスコアが用いられる。「トップスクール」と呼ばれる一流大学のロースクールに入学するためには、学部試験及びLSATにおいて好成績を取得しなければならない。
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