KRAIBURG TPEとは? わかりやすく解説

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KRAIBURG TPE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/25 13:37 UTC 版)

KRAIBURG TPE GmbH
種類
私企業
業種 熱可塑性エラストマー/化学品/プラスチック
設立 2001年
創業者 Friedrich Schmidt
本社
ヴァルトクライブルク英語版
主要人物
Oliver Zintner (CEO)
製品 ポリマー材料およびコンパウンド(調製品)
売上高 1億8,900万ユーロ (2018年)
従業員数
680人 (2023年)
親会社 KRAIBURG Holding
ウェブサイト www.kraiburg-tpe.com/ja

KRAIBURG TPE(クライブルグ・ティーピーイー)は、ドイツバイエルン州ヴァルトクライブルク英語版に本社を置き、ドイツ、マレーシアアメリカ合衆国に工場を持つ、熱可塑性エラストマー(TPE)の製造を行う企業[1]。2020年時点で、全世界の社員数は650名、売上高は1億8400万ユーロ[2]

ヴァルトクライブルク本社とマレーシアでISO 50001認証を、全世界の生産拠点でISO 9001およびISO 14001の認証を取得している。

歴史

Gummiwerke KRAIBURG時代の工場
ヴァルトクライブルクにある生産拠点
マレーシア・クアラルンプールにある生産拠点
アメリカ合衆国・ジョージア州ブフォード (ジョージア州)英語版にある生産拠点

KRAIBURG TPEの歴史は、Gummiwerk KRAIBURG GmbH & Co. KGが1985年に熱可塑性エラストマーの研究・製造を開始したことに遡る。2001年には熱可塑性エラストマーの製造部門が独立しKRAIBURG TPE GmbHとなり、2006年にKRAIBURG TPE GmbH & Co. KGに改称して現在に至っている。

  • 1985年 - Gummiwerke KRAIBURGが熱可塑性エラストマーの生産、販売、開発を開始[3][4]
  • 1995年 - ドイツ・ヴァルトクライブルクに生産施設を新設。
  • 1996年 - アジア太平洋地域向けにマレーシアに営業所を開設。
  • 1999年 - 北米・中南米地域向け営業所をジョージア州アトランタに開設。
  • 2000年 - ヴァルトクライブルクに新工場を建設。
  • 2001年 - 熱可塑性エラストマー部門をKRAIBURG TPE GmbHとして独立させ、新工場の稼働を開始。
  • 2002年 - アトランタに工場(KRAIBURG TPE CORPORATION)を開設。
  • 2004年 - 香港に合弁会社のKRAIBURG TPE China Co Ltdを設立。
  • 2005年 - プロダクト・イノベーションに対しFrost&Sullivan賞を受賞。
  • 2006年 -
    • インドバンガロールにKRAIBURG TPE Private Limited India を設立。
    • 本社をヴァルトクライブルクの新社屋に移転。2つの生産ラインの稼働を開始。
    • 社名をKRAIBURG TPE GmbH&Co. KGに変更。
  • 2007年 - アトランタ工場の生産能力を増強。
  • 2008年 -
  • 2009年 THERMOLAST® Mの販売を開始。
  • 2011年 -
    • マレーシア工場の生産能力を増強。
    • COPEC®およびFor-Tec E®の販売を開始。
    • 台湾に駐在員事務所を開設。
  • 2014年 - 北米および中南米向けに、ジョージア州ブフォード (ジョージア州)英語版に新工場を起工。
  • 2015年 - メキシコモンテレイにおいてKRAIBURG TPES. de R.L.de D.V.を設立。
  • 2015年 - 高い顧客主義の取り組みに対し、Frost&Sullivan賞を受賞。
  • 2016年 - KRAIBURG TPE CORPORATIONをブフォード工場に移転。
  • 2017年 - 韓国京畿道でKRAIBURG TPE Korea Ltd.を設立。
  • 2021年 - アジア太平洋地域の医療・ヘルスケア用途向けにTHERMOLAST® Hを発売。
  • 2022年 -
    • KRAIBURG TPEがECOVADISのサステナビリティ・レーティング2022でシルバーレベルを獲得。
    • サスティナブルTPEを発売[5]
  • 2023年 - ISCC PLUS認証を取得[6]

製品

KRAIBURG TPE製の熱可塑性エラストマー
COPEC®
ABS樹脂ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に対して優れた接着性を持ち、また皮脂に耐性があることから、コンピューターのマウス携帯電話コントローラーなどに使われる[7]
For Tec E®
半芳香族ポリアミド、ポリアミド、ポリアクリルアミド英語版への接着性を備え、加工性もあることから、携帯電話やイヤーピース、コントローラーなどの民生用電子機器に用いられる[8]
HIPEX®
最高150℃の耐熱性と耐油性を備え、オイルや熱に常時さらされるエンジントランスミッションに使われる[9]

THERMOLAST®は、4つの化学的特性および用途の異なる製品の総称であり、いずれも水素化スチレン系ブロック共重合体(SEBS)を備える。

  • THERMOLAST® K
    様々な用途に使うことができる。良好な接着性を持ち、柔軟で耐紫外線性をも備えている。食品や飲料水と触れる部分への使用に関する規制( (EU) No. 10/2011、 連邦規則集(CFR)第21編、EN 71/3規制)もクリアしている[10]
  • THERMOLAST® M
    医療・製薬業界向けの製品で、医療用途規格ISO 10993-4、-5、-10、-11、USP 661およびUSPクラスVIに適合している。ラテックスPVCは非含有で、重金属フタル酸の含有量も規制値以下に抑えている[12]

参照

  1. ^ http://www.european-rubber-journal.com/2017/10/25/kraiburg-adding-tpe-production-germany-malaysia/
  2. ^ KRAIBURG TPEは、アジア太平洋のヘルスケアおよび医療機器アプリケーション市場のため、新しいにTHERMOLAST® Hを市場投入します KRAIBURG TPEプレスリリース(PR TIMES)、2021年10月8日
  3. ^ https://kraiburg-elastik.com/download/C1fc910d3X14db888bd3bXY685/KRAIBURG-Holding_0913_EN_web.pdf
  4. ^ http://read.nxtbook.com/wiley/plasticsengineering/april2015/chemicalresistanttpematerials.html
  5. ^ KRAIBURG TPE、デュッセルドルフでキャンペーンを展開焦点はサスティナブルな製品とディスカッション”. PressReleaseFinder. 2023年11月14日閲覧。
  6. ^ Focus on the Circular Economy: KRAIBURG TPE Expands Range of TPE Solutions with ISCC PLUS Certification - Modern Plastics Japan” (英語) (2023年5月6日). 2023年11月14日閲覧。
  7. ^ COPEC® KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  8. ^ FOR TEC E® KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  9. ^ HIPEX® KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  10. ^ THERMOLAST® K KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  11. ^ THERMOLAST® V KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  12. ^ THERMOLAST® M KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。
  13. ^ THERMOLAST® H KRAIBURG TPE公式サイト、2024年1月25日閲覧。

外部リンク




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