Ino Station (Tosaden)とは? わかりやすく解説

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伊野停留場

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 20:15 UTC 版)

伊野停留場
待合室(2011年4月)
いの
Ino
伊野駅前 (0.2 km)
所在地 高知県吾川郡いの町
所属事業者 とさでん交通
所属路線 伊野線
キロ程 11.2 km(はりまや橋起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1907年明治40年)11月7日
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伊野停留場(いのていりゅうじょう)は、高知県吾川郡いの町にあるとさでん交通伊野線路面電車停留場。伊野線の終点である。

歴史

伊野停留場は1907年明治40年)、伊野線の枝川 - 伊野間の開通に合わせて開設された[1]。枝川から高知市方面については咥内停留場までの区間がこの時開通していなかったが、翌年に通じたことで伊野線は全通を達成している[1]

いの町(旧伊野町)は土佐和紙の生産が盛んな町であり[2]、電車の開業以降、町で生産された紙が伊野線を利用して高知港へと運ばれていた[1]。当停留場から桟橋までは貨物列車が運行され、製品や原材料の輸送が行われていたが[2][3]、これは1945年昭和20年)ごろに廃止されている[1]

年表

構造

配線概略図

伊野駅前停留場

改築前の待合室と乗り場。左に分岐する留置線も見える

停留場内は複線[8]、乗り場も東西方向に伸びる複線の軌道を挟み込むように2面設けられている[9]。軌道は奥で合流し単線になっているため、これを折り返しに利用して当停留場では乗車と降車の番線を分けることも可能だが、実際は北側の1線のみが乗降に使用される[1][8][9]。南側の1線は通常使用されず、停留場に進入するポイントも北側に固定されている[8]。また奥の単線部分にも通常電車が進入することはなく、その空間は停留場隣の店舗の駐車場代わりに使用される[8]

北側の軌道に面した乗り場は乗車用に使われ、降車はその反対、南側の道路上で扱う[8]。乗車用の乗り場にはホームが備え付けられているが、南側は道路上に白線で安全地帯が示されるのみ。北側にある待合室は木造古民家を模した平屋で[10]、中にはトイレといの町の広報などが置かれるギャラリーが設置されている。かつては2階建ての駅舎があり[11]、伊野営業所が入居し乗車券類の販売も行っていた。停留場は1999年に無人[4]、駅舎も2008年に建て替えられた。

このほか、はりまや橋方面に向かって左方の少し奥まった場所には伊野車庫が設置されていた[8][9]。車庫は1907年の停留場開業と同時に新設、4本の留置線を備えていた[10][12]1991年の時点[13]では当停留場に22時過ぎに到着する終電などが使用して翌朝6時の始発列車などに運用されていたが、1999年に当停留所での夜間滞泊が廃止されたことにより車庫はその役目を終え、留置線を1本残してパークアンドライド用の駐車場に転用[9][12]。留置線はその後も存置されているが、本線との間のポイントは撤去、舗装され完全に分離されている[10]。なお、車庫には台車を7形に転用した旧300形321号の廃車体が長らく置かれていたが[3][10]、車庫廃止とともに解体された。

周辺

伊野車庫留置線終端(2021年)

西方にはいの町の中心街[1]。停留場から約700メートル、徒歩10分ほどの距離にはいの町紙の博物館があり、その先には椙本神社(いの大国さま)が鎮座する[1][14]

隣の停留場

とさでん交通
伊野線
伊野駅前停留場 - 伊野停留場

脚注

注釈

  1. ^ 月日については8月8日とも[4]

出典

  1. ^ a b c d e f g 『土佐電鉄が走る街 今昔』48-51頁
  2. ^ a b 『土佐電鉄が走る街 今昔』122-126頁
  3. ^ a b 『路面電車はゆく 高知』高知新聞社、1998年、41,92頁。ISBN 4-87503-268-4 
  4. ^ a b c d 『土佐電鉄が走る街 今昔』99・156-158頁
  5. ^ 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳』 11 中国四国、新潮社、2009年、60頁。 ISBN 978-4-10-790029-6 
  6. ^ 高知県公共交通経営対策検討委員会 電車部会第4回 土佐電気鉄道提出資料” (PDF). 高知県. p. 11 (2011年12月6日). 2016年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月23日閲覧。
  7. ^ 上野宏人 (2014年10月2日). “とさでん交通:「再出発」 「便利な市民の足に」高知で設立式 新デザインの車両披露”. 毎日新聞 (毎日新聞社) 
  8. ^ a b c d e f 川島令三全国鉄道事情大研究』 四国篇、草思社、2007年、289頁。 ISBN 978-4-7942-1615-1 
  9. ^ a b c d 川島令三『四国・九州ライン 全線・全駅・全配線』 第2巻 四国西部エリア、講談社〈【図説】 日本の鉄道〉、2013年、45,94頁。 ISBN 978-4-06-295161-6 
  10. ^ a b c d 名取紀之 (2012年7月11日). “伊野駅 今昔(いまむかし)。”. 編集長敬白. 鉄道ホビダス. 2017年5月23日閲覧。
  11. ^ 名取紀之 (2012年7月10日). “土佐電伊野界隈。(下)”. 編集長敬白. 鉄道ホビダス. 2017年5月23日閲覧。
  12. ^ a b 『土佐電鉄が走る街 今昔』76-77頁
  13. ^ JR時刻表 1991年4月号
  14. ^ 電車軌道路線図” (PDF). とさでん交通. 2017年5月23日閲覧。

参考文献

関連項目


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