ITパスポート試験との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 20:00 UTC 版)
「基本情報技術者試験」の記事における「ITパスポート試験との比較」の解説
情報処理技術者試験の各区分のなかで試験制度上、基本情報技術者試験(スキルレベル2)より階級が一段階低く設定されている区分としてITパスポート試験(スキルレベル1)があるが、実際の合格難易度では基本情報技術者試験のほうが格段に高いと言われることが多い。 どちらも出題範囲(後述)としてはほぼ同じだが、ITパスポート試験は一般利用者(ITを利活用する者)向けの入門区分であり、あくまで情報技術に関する初歩的な内容の出題が中心となる。一方、基本情報技術者試験は入門とはいえ開発者(プロフェッショナル)向けの区分であるため、ITパスポート試験より内容が深く掘り下げられて出題される。すなわち、試験範囲が同じでも、基本情報技術者試験がプロフェッショナル向けに作成された出題内容なのに対し、ITパスポート試験ではあくまで一般利用者向けの初歩的な出題内容に留まる。 最大の特徴として、基本情報技術者試験では午後試験でアルゴリズムおよびソフトウェア開発(プログラミング言語)に関する応用問題が出題される。どちらも難易度が高く配点も大きいため、合否を左右する最重要科目となっている。なお、現在は表計算ソフトに関する問題を選択可能になったため必ずしもプログラミング言語の習得は必須ではなくなったが、表計算ではマクロに関する問題も出題されるため、やはりアルゴリズムの知識は必要となる。ITパスポート試験でもアルゴリズムや表計算の問題は一応出題されるが、あくまで初歩的な内容に留まる。 合格率はITパスポート試験は例年40 - 50%程度で推移しているのに対し、基本情報技術者試験では例年20%台でありかなり低くなっている。 ITパスポート試験の試験時間は120分(2時間)、問題数は全100問ですべて四肢択一式である。一方、基本情報技術者試験は午前(全80問、四肢択一式)、午後(応用問題、多肢選択式)ともに150分(2時間半)であり、合計5時間(300分)の長丁場となる。基本情報技術者試験では午前、午後の両方とも合格点を獲得する必要がある。 試験の日程としては、ITパスポート試験は毎月随時実施されており、受験の機会が多い。一方、基本情報技術者試験は春期(4月)と秋期(10月)の年2回のみ開催される。
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