ICH5
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 17:10 UTC 版)
「I/O コントローラー・ハブ」の記事における「ICH5」の解説
2003年に、i865MCHおよびi875MCHに合わせてICH5が作られた。 特徴 シリアルATAホストコントローラが統合された。準拠しているシリアルATAの技術仕様書の版は「シリアルATA 1.0a」で、150MBytes/secの転送速度を持つ。ICH5Rは、シリアルATAポートでのRAID 0のサポートを追加したモデルである。 8ポートのUSB 2.0ポートが使用可能である。 ICH5はACPI 2.0を完全にサポートした。 ICH5は460ピンである。 CSA 1999年以降、266 MB/sのハブインタフェースがボトルネックと考えられた。この新しいチップの世代で、インテルはギガビット・イーサネットコントローラをMCHに直接接続するオプションポートを提供した。そのCSA (Communication Streaming Architecture)技術の目的は、メモリへの直接アクセスによりギガビット・イーサネットの遅延を低減し、ハードディスクやPCIのデータトラフィックのために、ICHとMCHの間のハブインタフェースのバス帯域を開放することである。 不良率増加 2004年の中盤以降、大手のマザーボードメーカーはICH5を備えたマザーボードの不良率が増加していることに気が付いていた。原因は、あるICH5のステッピングで静電気耐性が不十分になっていたことである。特に、PCケースのフロントパネル側でUSBデバイスを接続した場合、USBコネクタを囲む樹脂製ベゼルに蓄積された静電気の放電によってICH5が故障した(PCケースの背面に設けられたUSBコネクタでは周囲がむき出しの金属(鈑金)であり樹脂製ベゼルで化粧されていることは稀で、帯電することは多くなかった)。インテルは静電気耐性を向上したICH5を出荷することで問題に対応した。未対策ICH5への後付け対策はサージ防護部品をUSBポートに追加することであるが、この電子部品はUSB 2.0の高速信号の波形を歪ませ(鈍(なま)らせ)通信品質を落とす。通信品質低下に加えてコストも掛かるため、多くのマザーボードメーカーはこの後付け対策を省略した。 ラインナップ このモデルには次の種類がある。 82801E (C-ICH) 通信機器用 82801EB (ICH5) 基本モデル 82801ER (ICH5R) RAID 82801EBM (ICH5-M) モバイル向け基本モデル 6300ESB (ESB) エンタープライズ向けサウスブリッジ
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