H-IIB
名称：H-IIB
打ち上げ国名・機関：日本／ 宇宙航空研究開発機構（JAXA）
開発機関・会社：宇宙航空研究開発機構（JAXA）
運用機関・会社：宇宙航空研究開発機構（JAXA）
打ち上げ場所：種子島宇宙センター（TNSC）
日本の大型主力ロケット、H-IIAロケットの打ち上げ能力をさらに高め、国際宇宙ステーション（ISS）や月面への物資の輸送など、将来の多様なミッションを可能にする新しいロケットがH-IIBロケットです。
主な目的は2つあります。宇宙ステーション補給機HTVを打ち上げることです。HTVは1つは地上約400km上空の軌道上のISSに滞在する宇宙飛行士の生活に必要な食糧や衣類、ISS内の実験装置、実験用サンプルなど最大6トンの物資をISSに届ける、無人の軌道間輸送機です。このHTVをH-IIBの先端に取り付け、打ち上げます。
もう1つの目的は、H-IIAロケットとH-IIBロケットを併せて運用することで、さまざまな衛星や幅広い打ち上げのニーズに対応することです。静止トランスファー軌道に最大8トンというH-IIBロケットの高い打ち上げ能力を活かして、複数の衛星を同時に打ち上げることも可能になり、打ち上げコストが削減できます。
H-IIBロケットは、H-IIAロケットの技術を活かしつつ、より能力を高めています。全長は56m、質量は551トン。液体酸素と液体水素を推進薬とする2段式ロケットで本体横に固体ロケットブースター（SRB-A）を装着します。H-IIAでは１基だった第一段ロケットエンジン（LE-7A）を2基搭載、またH-IIA標準型では2本だったSRB-Aを4本装着します。第一段タンクの直径はH-IIAの4mから5.2mへ。全長も1m長くすることで、推進薬はH-IIAの1.7倍搭載することになります。その結果、静止トランスファー軌道に8トン、HTVの軌道には16.5トンという大きな打ち上げ能力を持つ、力持ちのロケットです。
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