FUJI_BIKESとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > FUJI_BIKESの意味・解説 

FUJI BIKES

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 04:24 UTC 版)

FUJI BIKES(フジバイクス)は、日本で誕生し100年以上の歴史を持つ、現在はアメリカのアドバンス・スポーツ(Advanced Sports, Inc. )の自転車ブランドである。日本ではかつての名称「日米富士自転車株式会社」で知られている。

沿革

  • 1899年11月 - 創業者岡崎久次郎が日米商店と号し東京府京橋区竹河岸(現在の東京都中央区京橋3丁目5番)にて米国製懐中電灯の輸入販売を始める。取扱い品目は探検電灯、医療電灯、机上電灯、手提用・自転車用電灯、盗難予報機など。売捌所を京橋区南金六町7番地(現在の東京都中央区銀座8丁目9番15号)の宇都宮回漕店内、および横浜市相生町(現在の同市中区尾上町)の井桁屋に設置。
  • 1903年 - 販売の主力を自転車とカメラにおく。自転車の取扱い品目をウルフアメリカン、スタンホード、スターリングに拡大。スターリング車の特約店を各地に設置。
  • 1904年3月 - 本店を銀座3丁目9番地(現在の松屋の角)に移転。
  • 1904年11月 - 東京バイシクル秋季大会でスターリング乗車の久保田が三回連続優勝。
  • 1906年1月 - 店主がイギリスに渡り、ラーヂ自転車の直輸入契約締結。
  • 1906年6月 - 九州日日新聞主催「九州一周千マイルレース」でスターリング乗車の吉井が優勝。
  • 1906年12月 - 店舗を銀座2丁目1番地に移転、倉庫を三十間堀一丁目(現在の銀座4丁目)に設置。
  • 1928年6月 - 従来の商標「ラーヂ」を「富士」に改称。
  • 1951年3月 - ニューデリーで開催された第1回アジア競技大会に「冨士レーサー」を使用した杉原が1000メートルタイムレースで優勝。株式上場。店頭売買開始。
  • 1951年8月 - 商号を日米富士自転車株式会社と改称。通販部を分離独立、旧称号「株式会社日米商店」を用いる。樽見岩雄が冨士フェザー号で富士登山に成功。
  • 1951年12月 - 競輪用タンデムを発売。
  • 1961年5月 - 「富士ダンディ」発売。
  • 1968年4月 - 「富士フラッシャーシリーズ」「富士ジョッキーシリーズ」発売。
  • 1971年 - 富士アメリカ(Fuji America )を設立、輸出台数を拡大。
  • 1971年3月 - ニューヨークで開催のインターナショナル・バイシクルショーにフジ・ニューエスト・ファイネスト等のスポーツ車出品。
  • 1972年 - 「Fuji」ブランド輸出開始。
  • 1973年6月 - 「富士カルダン」発売。
  • 1974年 - 全米コンシューマーレポートランキングで1位獲得。
  • 1976年 - 全米コンシューマーレポートランキングで1位獲得。
  • 1977年5月 - 「第1回フジサイクル・グランプリ・ロードレース大会」を開催。
  • 1980年 - 全米コンシューマーレポートランキングで1位獲得。
  • 1980年11月 - 米誌「コンシューマー・レポート」の自転車テストでロードレーサー「S12S」が1位獲得。
  • 1980年代 - ロードレーサーやランドナー、スポルティーフなどのオンロード車には「Olympic」、MTBには「Mount Fuji」のブランドを冠して展開していたほか、ジーンズブランドであるラングラーとのコラボレーションモデルもリリースしていた。
  • 1987年 - オリンピックのゴールドメダリストであるマーク・ゴルスキーをレーシングチームに迎え入れ、多数のレースで勝利を量産。また当時、宇宙工学の分野で新素材として注目されていたチタンで自転車のフレームを世に出した最初のメーカーの一つでもあり、同時に29インチオーバーサイズタイヤで高性能シティサイクルの開発にも早々と着手。
  • 1996年11月 - かねてより関係の深かった株式会社東食に吸収合併。
  • 1997年12月 - 東食が会社更生法の適用を申請し倒産。その後、東食は穀物商社のカーギル傘下で再建、自転車部門はアドバンス・スポーツ(Advanced Sports, Inc. )に引き継がれた。
  • 1999年 - Fuji Team Issueを駆るThe Mercury Professional Cycling Teamがレースにおいて70以上の勝利を獲得。アメリカで最速のチームとなり、四年連続で『VeloNews誌』のteam of the yearを受賞。
  • 2001年 - FUJIは経営方針を変更し、量販店から自転車専門販売店へと販売チャンネルをシフト。ヨーロッパのマーケティング・販売会社と契約することにより、取扱いを16カ国へ拡大。
  • 2003年 - Diamondシリーズがフォーバーリンケージ・デュアルサスペンションを採用。
  • 2003年 - Fuji Roubaixの女性モデルがBicycling Magazine誌の編集者賞を受賞。
  • 2004年 - FUJI初のフルカーボンフレームでJudith Arndtがイタリア、ヴェローナにてワールドチャンピオンを獲得。
  • 2005年 - 株式会社アキボウがFUJI日本総代理店として取扱い開始。

脚注

関連項目

外部リンク


日米富士自転車

(FUJI_BIKES から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/20 18:12 UTC 版)

日米富士自転車株式会社 (Nichibei Fuji Cycle Co., Ltd.) は、かつて日本に存在した自転車メーカーである。本社は東京都町田市森野二丁目2番(1995年当時)。倒産後、海外企業に買収され、fujibikeの商標で米国投資会社タイガー・グループ傘下。

沿革

創業者の岡崎久次郎
日本統治下の台湾での広告。日米商店の台北支社が出したもの。製造元は日米商店が立ち上げた東京本所の国産自転車メーカー「大日本自転車」

創業当初はアメリカ合衆国製品の輸入販売代理店で、のちに日本国内で自転車生産を始めた。太平洋戦争前後に社名を大日本自転車とし、のちに日米富士自転車へ改める。

  • 1899年岡崎久次郎が創業し、当初は電灯類などの米国商品の輸入販売を主とした。
  • 1900年日米商店の商号で創業する。
  • 1901年、米国製レロイ自転車を発売する。
  • 1903年、自転車、カメラを主要商品とする。1898年から数回海外視察を繰り返し、自転車メーカーのラージ社 (en:Rudge-Whitworth)、ホドソン社などと特約を結ぶ[1]
  • 1906年、イギリスのラーヂブランド自転車の輸入販売を開始する。
  • 1916年、国産ラーヂ自転車生産のために大日本自転車株式会社設立する。のちに大日本機械工業となり、農機具部門は1972年に小松ゼノアとなる。
  • 1919年、ケント号を発売する。
  • 1928年、商標をラーヂから富士に改称する。
  • 1931年、霸王号、宣伝号、ケント号、ホドソン号、ソープ号、スポーツ号、オニ号を販売する[2]
  • 1935年、日本で初のスポーツ車となるフェザー号を発売する[3]
  • 1951年日米富士自転車株式会社に社名変更する。
  • 1950年代後半、アメリカ合衆国へ輸出を開始する。
  • 1971年に富士アメリカ社 (Fuji America) を設立し、輸出台数を伸ばした。日本国内で電子フラッシャー付き少年向けスポーツ自転車を発売すると、国内同業他社は各種ギミックを付した男児向け自転車の開発競争した。ロードレーサーランドナースポルティーフなどオンロード車を「Olympic」、MTBを「Mount Fuji」のブランドをそれぞれ冠し、ジーンズブランドのラングラーとコラボレーションモデルも発売した。
  • 1996年11月に、従来より関係が深い株式会社東食に吸収合併されたが、1997年12月に東食は会社更生法適用を申請して倒産した。のちに東食は穀物商社のカーギル社 (Cargill Inc.) 傘下で再建し、自転車部門は米独台湾ペースのアドバンス・スポーツ社 (Advanced Sports, Inc.) が引き継いだ。アドバンス・スポーツ社は社名をフジ・アドバンススポーツとし、2006年7月現在でペンシルベニア州に本社を置き、Fujiブランドの自転車を販売している。
  • 2019年2月に米国に本拠を置く投資会社タイガー・グループがアドバンススポーツを買収[4]した。

跡地

本社跡地に建設された町田市役所

本社跡地は、2012年7月に町田市役所新庁舎が新築された。

関連項目

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『代表的人物』時事通信社、1913年、p57
  2. ^ 富士自転車広告写真戦前~戦後のレトロ写真 2021年7月14日·
  3. ^ 渡邉 2000.
  4. ^ Tiger Group wins bid to buy ASE assetsBycycle Retailer, February 2, 2019

参考文献

  • 渡邉, 喜久「自転車産業技術の変遷に関する一考察」『研究紀要』第5巻、東海学園大学、2000年3月31日、 57-80頁、 NAID 110000486918

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「FUJI_BIKES」の関連用語

FUJI_BIKESのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



FUJI_BIKESのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのFUJI BIKES (改訂履歴)、日米富士自転車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS