遺伝的組換え
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2024年2月) |
遺伝的組換え(いでんてきくみかえ)は、狭義には、生物自身が遺伝子をコードするDNA鎖を途中で組み変える現象を指す。英語のRecombinationに相当する言葉として用いられる。広義には人工的な遺伝子組換えも遺伝的組換えと記述される。
組換え価
同じ染色体上にある二組の遺伝子座間で組換えが起こる確率を組換え価(または組換え確率、英語: recombination rate)と言う。幾つかのモデル生物でゲノムの全塩基配列が決定された結果、遺伝的組換え価に基づいた遺伝学的地図上の距離と染色体上の物理的な距離とは必ずしも相関しないことが明らかになっているが、現在でも遺伝的組換えの結果を推定する際には有用な指標となっている。
片親(父親でも母親でもよい)由来の遺伝子座 j 上の対立遺伝子が、そのさらに父親(つまり祖父)由来であるとき Sj = 0、母親(つまり祖母)由来であるとき Sj = 1 であるとする。定義によれば、Sj ≠ Sj' であるとき、遺伝子座 j と遺伝子座 j' の間に組換えが起こったと言う。従って組換え確率 θ は次のように定義される。
DNA組換え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:04 UTC 版)
DNAリガーゼは分子生物学実験や遺伝子工学において組換えDNAを作るための道具となっている。たとえば制限酵素で切断したDNA断片をプラスミドに組み込む際や、DNA断片にアダプタ配列を結合させる際に用いられる。この目的のためにはT4ファージ由来のT4 DNAリガーゼが用いられることが多い。末端に相補的な一本鎖が突出している粘着末端の場合、対合した二本鎖に作用することで高効率に反応が進むが、T4 DNAリガーゼを用いると条件次第で突出のない平滑末端同士を結合させることもできる。 粘着末端の結合は、たとえば次のような反応である: 5'-AGTCTGATCTGACC TCGAGGTATGCTAGTGCT-3'3'-TCAGACTAGACTGGAGCT CCATACGATCACGA-5' ↓ 5'-AGTCTGATCTGACCTCGAGGTATGCTAGTGCT-3'3'-TCAGACTAGACTGGAGCTCCATACGATCACGA-5' T4 DNAリガーゼの反応至適温度は25℃であるが、粘着末端を結合させるにはその突出部位の融解温度(Tm)と整合させることが重要になる。もし反応温度がTmを越えていると、突出部位の対合が不安定になり反応効率は低くなる。よく使われる4塩基突出のTmは12〜16℃である。 平滑末端の結合は、たとえば次のような反応である: 5'-AGTCTGATCTGACTGAGAT ATCTGCTAGTGCT-3'3'-TCAGACTAGACTGACTCTA TAGACGATCACGA-5' ↓ 5'-AGTCTGATCTGACTGAGATATCTGCTAGTGCT-3'3'-TCAGACTAGACTGACTCTATAGACGATCACGA-5' 平滑末端の場合にはそもそも対合が起きないのでTmを考慮する必要はないが、反応温度が高くなると溶液中の分子の運動が活発化し、DNA末端が結合出来る位置に出会う確率が低くなってしまう。そのためやはり14〜20℃という低温で反応を行うことが一般的になっている。
※この「DNA組換え」の解説は、「DNAリガーゼ」の解説の一部です。
「DNA組換え」を含む「DNAリガーゼ」の記事については、「DNAリガーゼ」の概要を参照ください。
- DNA組換えのページへのリンク