Class判定 の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 19:01 UTC 版)
細胞診検査報告書に記載されるClass判定については、施設ごとに定義されているといえるが、ここでは大手検査センターの総合検査案内(2004年度第1版第1刷、非売品)に掲載されているClass判定を紹介する。この分類はその検査センターで実施されている婦人科細胞診、一般細胞診(喀痰、擦過物、穿刺吸引物、捺印標本等)で用いられている判定基準である。I,IIを陰性、III,IIIa,IIIbを疑陽性、IIV,Vを陽性と読み換えることが可能であるとしている。カッコ内は投稿者による邦訳。 ClassI:Abscence of atypical or abnormal cells.(異型または異常細胞がない) ClassII:Atypical cytology but no evidence of malignancy.(異型細胞があるが悪性所見はない) ClassIII:Cytology suggestive of, but not conclusive for malignancy.(細胞学的に悪性を疑うが確定的ではない) ClassIIIa:Probaby benign atypia.(おそらく良性異型) ClassIIIb:Malignacy suspected.(悪性を疑う) ClassIV:Cytology strongly suggestive of malignacy.(細胞学的に強く悪性を疑う) ClassV:Cytology conclusive for malignancy.(細胞学的に悪性が確定的である) 子宮頚部の細胞診で用いられている日母分類(日本母性保護産婦人科医会の分類)ではクラスIIIaは「軽度dysplasiaを想定する」、クラスIIIbは「高度dysplasiaを想定する」、クラスIVは「上皮内癌を想定する」などが定義されている。同じIIIbであってもClassIIIbとクラスIIIbでは意味が異なっている。 日本産婦人科医会は第17回記者懇談会(H20.12.10)で子宮頸癌の新しい細胞診報告様式(ベセスダシステムまたは医会分類)を発表した。子宮頸癌の原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の知見を反映し、標本不適正に対応したものである。クラス分類を廃し記述式用語による細胞診の結果報告となっている。 細胞診検体の評価としてClass0(目的とする細胞が標本上にない)、ClassX(挫滅等のため細胞観察が困難)を判定区分に加え、検査したが細胞診検体が観察するのに適しておらず結果判定に至らなかった場合を表現している施設もある。
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