C・K・O訳論考へのウィトゲンシュタイン自身の評価とは? わかりやすく解説

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C・K・O訳論考へのウィトゲンシュタイン自身の評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 16:58 UTC 版)

論理哲学論考」の記事における「C・K・O訳論考へのウィトゲンシュタイン自身の評価」の解説

論理哲学論考は、まず1921年ドイツ物理学年鑑掲載された後、翌年1922年バートランド・ラッセル序文と共にチャールズ・ケイ・オグデン中心に進められ英訳併記した独英対訳書として、イギリスのキーガン・ポール社から出版された。この英訳についてオグデンウィトゲンシュタイン直接関与によって注意深くなされた主張しており、実際にウィトゲンシュタイン校訂入った稿本残っている。しかしウィトゲンシュタイン小伝書いたG.H.フォン・ウリクトは、その小伝ウィトゲンシュタイン自身から正反対評価直接聞いた主張し原文の意味台無しにする誤訳が多いとして早期訂正提言している。ウィトゲンシュタイン自身による具体的な指摘内容不明であるが、参考例として、 命題 1ドイツ語原文は、 Die Welt ist alles, was der Fall ist. である。太字強調した箇所は、当事者性の強い、現場の状況についての言及であることを強調する表現である。これに対すオグデン訳は、 The world is everything that is the case. である。ちなみに命題 1.1オグデン訳は The world is the totality of facts, not of things. である。これからすると命題 1オグデン使用している everything は適当な訳語とは言い難い。この箇所における邦訳では、中央公論社世界の名著』訳では「その場に起こること」、大修館書店ウィトゲンシュタイン全集訳』では「実情」という表現使ってドイツ語原文の持つ状況性を表現している。これに対してオグデン訳を邦訳すると「世界はそうである もの の全てである」というような意味にしかならないであろう。これは、ウィトゲンシュタイン拒絶したラッセルによる『論考』の論理的原子論解釈影響であるかも知れないが、ともかくも1961年には同出版社から新し英訳論考』が出版されている。

※この「C・K・O訳論考へのウィトゲンシュタイン自身の評価」の解説は、「論理哲学論考」の解説の一部です。
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