750パゾ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 06:16 UTC 版)
パゾとして登場した初の車種。1986年から1988年まで販売された。 搭載エンジンは、開発当初は1000MHRの排気量973ccベベルエンジンも試されたが、最終的には750F1系の排気量748ccパンタエンジンに改良を加えたものが採用された。フルカウルの車体に空冷エンジンを搭載したことによる冷却不足問題には、空冷式オイルクーラーを2個、それぞれを左右のカウル内の導風路に設けることで対策している。エンジンの給排気方向は750F1から変更され、前後の気筒ともVバンク側から吸気して、排気は前側気筒は前へ、後ろ側気筒は後ろへという、いわば「内側吸気+外側排気」の方式とされた。吸気機構は内側吸気によりVバンク間にまとめられ、ウェーバー製のダウンドラフト型キャブレターが採用された。また、後ろ側気筒の排気方向が750F1系から変わったことに伴い、十文字形2in1in2タイプの新たな集合方式のエキゾーストパイプが採用された。 車体においては、前述の通りドゥカティとしては非常に珍しい形式のフレームを採用しているのが最大の特徴である。その他には、当時最新技術であった極太リム幅の16インチホイールに、前輪は130/60-16、後輪は160/60-16という高偏平率のラジアルタイヤを履かせている。前後のブレーキは、前側が280mm径リジッド式ダブルディスクにブレンボ製対向2ピストン式キャリパーの組み合わせ、後ろ側は270mm径リジッド式シングルディスクにブレンボ製対向2ピストン式キャリパーの組み合わせとなっており、後ろ側ブレーキを積極的に使えるバランスとなっている。サスペンションは前にマルゾッキ製正立式フォークが、後ろはマルゾッキ製とオーリンズ製が混在して採用された。
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