エドワーズ:5つの小さなピアノ曲集
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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エドワーズ:5つの小さなピアノ曲集 | Five Little Piano Pieces | 作曲年: 1976年 出版年: 1977年 初版出版地/出版社: Faber Music 献呈先: Enid Rowe |
作品解説
シドニーのピアノ教師・音楽療法師であるエニッド・ロウイからの依頼を受けて作曲。1976年シドニーのコンサートにて、ロウイの生徒により初演された。
作曲家の説明によれば、この作品は日本の平調子やインドネシアのペロッグといった各国に見られる五音音階に基づいて作られている。ピアノ学習用に書いた作品であり、変拍子や不規則的なフレーズ、詳細にわたるペダリングの指示がある。しかし、こうした要素はいずれも音楽的判断と直観力を必要とする。エドワードはさらに、この作品は旋律の魅力を存分に引き出されねばならず、コンサートでの演奏にも適し、また献身的な練習の努力に値するものであると述べている。
作曲家が述べている日本の平調子にあたるものは第1曲。実際に曲調そのものが日本の筝曲を強く意識されたものと感じられる。1970年代の作品であはあるが、この時代にこうした作品が生み出されていることは、日豪の交流の歴史上自然な流れといれるのかもしれない。聞き手には一種の「オリエンタリズム」的作品として響くであろうが、そのコンテクストとしてはクロス・パシフィック的な作品として認めることができるだろう。
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