4ストロークへの応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/17 01:32 UTC 版)
YPVSは基本的に2ストロークエンジンの為の技術であるが、1990年代には環境対策の一環として4ストロークエンジンへの応用が図られた記録が残る。 ヤマハは2ストロークでは排気ポート側に配置されていた鼓型回転バルブを、4バルブの4ストロークエンジンの吸気バルブ直前の吸気ポート内に設置し、吸気ポートの下半分を遮ることでポート形状を可変させることにより、シリンダー内部に強いタンブル(縦渦)を発生させる事を指向したシステムを1990年代初頭に開発し、1992年2月に米国特許を取得。このシステムはヤマハが1981年にT-VISで手がけた吸気ポート切替機構も内包していることが特色で、1994年には単気筒バイクへの展開も見越したとみられる2バルブ・半球型燃焼室型のシステム、1995年には自動車でも使われていた5バルブエンジン向けのシステムも米国特許が取得された。この時点までは正式名称が明らかになっていなかったが、同年のSAEインターナショナル会報にて、一連のシステムの正式名称がYTIS(ヤマハ・タンブル誘導制御システム、Yamaha Tumble Induction Control System)である事が発表された。 YTISは1998年にはEGRと組み合わされたシステム、2005年には当時東南アジア諸国で人気を集めていたアンダーボーン型フレームのスクーターへの搭載を志向したシステムの米国特許が取得されたが、その後もYTISを搭載した車種の発売が確認されないまま2010年に特許が失効し、現在に至っている。
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