2018年迂回貨物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:30 UTC 版)
平成30年7月豪雨は西日本を中心の広い範囲に被害をもたらした。鉄道輸送も例外ではなく、山陽本線(三原駅 - 海田市駅間、柳井駅 - 徳山駅間)では土砂流入や変電所水没、斜面崩壊など甚大な被害が発生しており、関東・関西と九州を結ぶ鉄道の大動脈の長期不通が予想された。7月13日より船舶やトラックによる代行輸送が開始されたが、輸送力は最大で平常時の27%となった。 7月17日にJR貨物とJR西日本(以下JR両社)が日本海側に貨物列車を迂回運転を実施することに関しての打ち合わせが行われた。この段階では伯備線が運転再開をしておらず、関西側は福知山線を経由することも想定された。その後、伯備線が8月1日に運転再開することが決まったことを受けて、迂回貨物のルートとして伯備線・山陰本線・山口線を経由することが確定し、8月3日にJR両社から迂回貨物列車実現に向けて検討を進めていることが発表された。8月22日、JR貨物に対して山陰本線・山口線(米子駅 - 新山口駅間)の第二種鉄道事業許可が出され、8月24日には迂回貨物を8月29日から(下り列車、岡山タ基準。上り列車は幡生操基準で8月31日より)運転開始することがJR両社から発表された。 1065レ - 9081レ - 2073レ(名古屋タ20時37分発 - 岡山タ翌日3時47分発 - (山陽・伯備・山陰・山口・山陽線経由) - 幡生操21時15分着 - 福岡タ23時37分着) 2070レ - 9080レ - 1064レ(福岡タ1時55分発 - 幡生操4時34分発 - (山陽・山口・山陰・伯備・山陽線経由) - 岡山タ22時12分着 - 名古屋タ翌日7時40分着) 山陽本線の全線復旧に合わせ、迂回貨物の運転は9月28日(岡山タおよび幡生操基準)でいったん終了したが、平成30年台風第24号による被災で再び山陽本線(柳井駅 - 下松駅間)が不通となったため、10月6日から11日まで迂回貨物が運転された。これは、第二種鉄道事業許可を11月30日まで申請しており、許可期間が残っていたためである。 船舶による貨物代行輸送(2018年9月 岡山新港高島埠頭) 山陰本線を走行する上り迂回貨物列車(2018年9月 三保三隅駅 - 折居駅間)
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