1986年ワールドシリーズ第6戦のトンネル失策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 08:21 UTC 版)
「ビル・バックナー」の記事における「1986年ワールドシリーズ第6戦のトンネル失策」の解説
1986年のワールドシリーズはレッドソックスとメッツの戦いとなり、メッツの本拠地シェイ・スタジアムで幕を開けた。レッドソックスは第1戦・第2戦を敵地で連勝。本拠地フェンウェイ・パークに戻って第3戦・第4戦と敗れたが、第5戦に勝って1918年以来68年ぶりのワールドシリーズ制覇に王手をかけて、シェイ・スタジアムに乗り込んだ。 そして迎えた第6戦。試合は、レッドソックスが2度リードを奪うがメッツは追いつき、3対3のまま延長戦へ。10回表、レッドソックスはこの回から登板したリック・アギレラを攻め、デーブ・ヘンダーソンの本塁打等で2点を獲り、ワールドチャンピオンまで、あとはアウトを3つ取るだけとなった。 当時のレッドソックスは、通常、リードしている試合の終盤には、足に故障もあって、守備のあまり上手くないバックナーに代えて、守備固めとしてデーブ・スティプルトン(英語版)を起用することが多かった。このシリーズでも第1戦に、1-0とリードした9回にバックナーに代えてスティプルトンを起用。0アウト1塁の場面でスティプルトンは送りバントを素早く処理して一塁走者を二塁封殺し、1-0の完封勝利に貢献しているのだが、この試合では敢えてスティプルトンを起用しなかった。 クローザーのカルビン・シラルディ(英語版)が二死をとり後一死となったが、メッツが意地を見せ4番のゲイリー・カーターが安打で出塁。続く代打ケビン・ミッチェルも0-2(0ボール2ストライク)と追い込まれながらもヒットで続き、レイ・ナイトがやはり0-2と追い込まれながらも適時打を放ち、1点差に追い上げた。 ここでレッドソックスは投手をボブ・スタンリー(英語版)に代える。スタンリーはムーキー・ウィルソンを1-2と追い込むがウィルソンはファウルで粘り、7球目が暴投となって三塁からミッチェルが返り同点。ナイトも二塁に進んだ。 ウィルソンは10球目に一塁への緩いゴロを放ったが、一塁を守っていたバックナーがこの打球を後逸。打球が右翼へ転がる間に、二塁からナイトが生還したことによって、メッツは土壇場でサヨナラ勝利を収めた。
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