10代アイドルブームを背景に
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 07:52 UTC 版)
「ティファニー (アメリカの歌手)」の記事における「10代アイドルブームを背景に」の解説
1987年11月7日付の『ビルボード』誌シングル・チャートでティファニーの歌が1位に輝いたことは象徴的な事件ではある。ことの発端をどこに定めるかは難しい。1983年のニュー・エディションか、それとも1986年のチャーリー・セクストンやミステリー・ジェッツ#ザ・ジェッツか。いずれにしても、1987年から次々と10代の歌手が名乗りをあげてきた時代。ティファニーは16歳。デビー・ギブソンも16歳。シャニース・ウィルソンとANAにいたっては各々14歳、13歳で、エリサ・フィオリロの18歳という若さがかすむほどである。 こうした10代の突然の活躍に関して、ひとつにはポピュラー・ミュージックがあまりにも成熟してしまったことへの反動がある。例えば若者の音楽といわれたロックでさえファンとともに成長し、今では大人までもが聴ける。逆の見方をすれば、ロックをもっとも支持する10代のファンにとって、時にはそれがかけ離れたものになりかねない。このころの1960年代や1970年代前半からのスターたちが全般的に人気が下降気味なのも無関係ではないだろう。 もう一つあげるとすれば、MTVの影響も考えられる。ビデオ・クリップがアーティストに必要不可欠のものになれば、ビジュアル面が重視されてくるわけで、そうなるとますます若さが最大の武器となる。それでなくとも、若いということ、ファンと同年代であるということはいつでも刺激的で、新鮮な魅力にあふれていたことがこの10代のアイドルブームの流れになったと考えられる。 先にあげた5人の若手女性歌手の中ではティファニーの成功が注目に値する。なにしろ、10代の歌手が全米1位になったのは1977年7月にショーン・キャシディ以来の快挙。女性歌手になると、1967年10月の「いつも心に太陽を」のルルまでさかのぼる。ただし、ティファニー自身は「ナンバー1ヒットを出したけれど、あまりピンとこないの。学校で友だちから言われて、初めて有名人になったのかなと思ったぐらいだもの」と初々しい感想を述べるにすぎない素直で純粋な面を伺わせた。
※この「10代アイドルブームを背景に」の解説は、「ティファニー (アメリカの歌手)」の解説の一部です。
「10代アイドルブームを背景に」を含む「ティファニー (アメリカの歌手)」の記事については、「ティファニー (アメリカの歌手)」の概要を参照ください。
- 10代アイドルブームを背景にのページへのリンク