鹼化価とは? わかりやすく解説

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けんか‐か〔ケンクワ‐〕【×鹸化価】

読み方:けんかか

油脂(ろう)の1グラム鹸化するために必要な水酸化カリウムミリグラム数。普通の動植物油190程度であるが、分子量小さバター脂やヤシ油などは高い値をとり、菜種油などの分子量の高いものや高級アルコールなどでは低い値をとる。脂肪中の脂肪酸性質推定する目安となる。→鹸化当量


鹸化価

読み方:ケンカカ(kenkaka)

脂肪グラム鹸化するのに必要な荷性カリの量


けん化価

同義/類義語:鹸化価
英訳・(英)同義/類義語:saponification value

油脂の1グラムを完全に加水分解(けん価)するために必要な水酸化カリウムミリグラム数。

鹸化

(鹼化価 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/03 10:07 UTC 版)

パルミチン酸ジグリセリドを鹸化すると、2分子のパルミチン酸塩と1分子のグリセリンが生成する。

鹸化 印刷標準字体 鹼化(けんか、英語: saponification)とは、エステル塩基を加えて酸のとアルコールに加水分解する化学反応である。

特に、油脂脂肪トリアシルグリセロール)を水酸化ナトリウム水酸化カリウムなどの塩基を使ってグリセリンと高級脂肪酸塩(カルボン酸塩、石鹸)に加水分解することを指す場合がある。

反応式と構造式

※R:適当なアルキル基(CH3(CH2)n
※反応に用いる塩基は水酸化ナトリウムとしている

エステルの鹸化

反応式
R1COOR2 + NaOHR1COONa + R2OH
構造式
R1 - COO - R2 + NaOH → R1 - COO - Na + R2 - OH

油脂(トリアシルグリセロール)の鹸化

反応式
R1COOCH2CH(OOCR2)CH2OOCR3 + 3NaOH → C3H5(OH)3 + R1COONa + R2COONa + R3COONa
構造式
R1 - COO - CH2
     │
R2 - COO - CH + 3 NaOH → C3H5(OH)3 + CH - OH + R1 - COO - Na + R2 - COO - Na + R3 - COO - Na
     │
R3 - COO - CH2

反応機構

まず、エステルのカルボニル炭素に水酸化物イオンが付加して四面体型中間体を与える。

アルコキシドアニオンが遊離しながら、カルボン酸が生じる。

カルボン酸は塩基にプロトンを奪われ、速やかにカルボキシラートアニオンとなる。

鹸化価

1 g の油脂を鹸化するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数を鹸化価(けんかか)と呼ぶ[1]。鹸化価は、油脂を構成する脂肪酸の平均分子量の指標となる。消費される水酸化カリウムが多いほど、その油脂を構成する脂肪酸の平均分子量は小さい。

鹸化価をa、油脂(トリグリセリド)の分子量をMとすると、鹸化価は次の式で与えられる(水酸化カリウムの式量:56)。

脚注

  1. ^ 第十四改正日本薬局方 一般試験法 65. 油脂試験法 [1]

鹸化価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/20 08:34 UTC 版)

鹸化」の記事における「鹸化価」の解説

1 g油脂鹸化するのに必要な水酸化カリウムミリグラム数を鹸化価(けんかか)と呼ぶ。鹸化価は、油脂構成する脂肪酸平均分子量指標となる。消費される水酸化カリウムが多いほど、その油脂構成する脂肪酸平均分子量小さい。 鹸化価をa、油脂トリグリセリド)の分子量をMとすると、鹸化価は次の式で与えられる水酸化カリウム式量56)。 168 M × 1 , 000 = a {\displaystyle {\frac {168}{M}}\times 1,000=a}

※この「鹸化価」の解説は、「鹸化」の解説の一部です。
「鹸化価」を含む「鹸化」の記事については、「鹸化」の概要を参照ください。

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