食欲の低下
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 20:05 UTC 版)
「食欲」も参照 食欲の低下は、後述の悪液質をはじめとして、齲歯、顎関節症、口内炎などの口腔疾患、手術や外傷による疼痛、感冒などの消耗性の疾患、あるいは妊娠悪阻などによっても引き起こされうるが、るいそうに至るほど深刻で長期的な食欲低下の背後には精神・神経系の疾患があることが多い。例えば、うつ病や統合失調症などの内因性の精神疾患は様々な精神症状と同時に食欲の低下を来す場合がある。また、純粋な体重減少を主訴とする神経性食欲不振症は、病識がないので長期化しやすく、無月経など重大な症状を伴いやすい。 精神・神経系の疾患以外では、アジソン病、シモンズ病(英語版)、シーハン症候群などの内分泌系疾患が代表的であり、その他にはイレウスや腸内寄生虫の存在、あるいは覚醒剤の濫用なども食欲の低下を来す原因として挙げられる。 なお、動物実験においては、外側視床野に存在するとされる摂食中枢の破壊により、食欲が阻害されることが知られている。これに関連して、鞍上部胚芽腫(英語版)や頭蓋咽頭腫が原因とみられる食欲の低下が報告されているが、ヒトの摂食行動における詳細なメカニズムはまだ十分に明らかになっていない。
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