類似の遺跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 01:01 UTC 版)
2007-2008年の保全作業に続いて、シルベリー・ヒルがその時代に築かれた唯一の塚といえるか、あるいは先史時代として知られていない他の類似の塚があるのかという問いが提起された。有力な候補の1つは、同じくケネット川(英語版)の下流、シルベリー・ヒルの東 8.3 キロメートル (5.2 mi) のマールボロ・カレッジ(英語版)の敷地内にあるマールボロ・マウンド(英語版)とされた。その塚は高さ 18 メートル (59 ft) で、シルベリー・ヒルの高さの半分である。マールボロ・マウンドが中世の要塞に使用されていたという考古学的、記録的資料により、ノルマン人のモット城塞として構築されたと考えられていた。しかし、1821年にはすでに塚の年代は先史時代であろうともいわれ、後にシルベリー・ヒルとも比較されていた。ジム・リアリー (Jim Leary) らの考古学者チームにより、マールボロ・マウンドの中心部からの資料の分析が進められると、塚の直下から得た木炭は、紀元前3千年紀後半の時代を示し、シルベリー・ヒルとほぼ同時代の構築が示唆された。もう1つは、シルベリー・ヒルの南 10 キロメートル (6.2 mi) のマーデンヘンジにあるハットフィールド・バロウ (Hatfield Barrow) として知られる遺構であり、19世紀にはほぼ平らになっているが、高さ 15 メートル (49 ft) の塚であったといわれ、紀元前3千年紀半ばに構築されたことが示唆されている。 そのほか類似するものと思われる塚の調査 (The Round Mound Project) が2015年に開始され、イングランド全土のモットから20か所の塚が中心部の資料の採取と詳細な調査を行なうのために選定され、2017年後半までにそれらの調査が完了した。放射性炭素年代測定などの結果、70パーセントは中世に構築されたものであることが判明し、先史時代(鉄器時代)ものも認められたが、シルベリー・ヒルの時代にさかのぼるものはなかった。
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