顔の大きさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:49 UTC 版)
身体面の特徴では顔が大きいことがしばしば取り上げられ、チャームポイント、あるいは揶揄の対象となった。アナウンサーの杉本清はビワハヤヒデが初めてメンコを外した神戸新聞杯について「これには驚きました。何に驚いたって、デカい顔にです」と振り返り、顔立ちは男前だけど大きくて長い顔としながらも、当時仲間と「写真判定になったら得するのではないか」と言い合っていたことを明かしている。ライターの阿部珠樹は「岡部騎手を乗せたビワハヤヒデを見ると、騎手の胴体よりも馬の顔の方がはるかに大きく、長く、思わず笑わずにはいられなかった」としつつ、ビワハヤヒデに女性ファンが多かったことについて、「その顔がもたらすおっとりした雰囲気のせいもあっただろう」と述べている。一方、高山裕基は幼駒の頃のビワハヤヒデについて「黒目が大きくて、いかにも賢そうに感じた」と振り返り、「後にターフの人気者となってから、ハヤヒデは顔がデカイなどと言われたけれど、そんなことはない。白い分、大きく見える。それだけのことだと思う」と、顔が大きいという見方を否定している。 なお、浜田はかつて「顔の大きい馬は競走馬として駄目だ」という自説を述べたことがあり、その理由として「顔が大きいと頭が前に下がり、前脚の出方が不十分になり、姿勢が窮屈になり、フォームのバランスが崩れる」という論理を展開していた。しかし、後にこの体型がむしろ今のスピード競馬にあっていると評し、「肩も腰も全体のバランスも、すべて脚部に負担のかからない構造になっていて、それがこの馬体を作り上げている。だからこそ、どんな激しいレースをしても、どんな速いタイムで走っても、脚部を痛がったりしない」と自身の考えを改めている。大川慶次郎はビワハヤヒデを語る際にこの説を用いて、それでも高い競走能力を見せたことについて「たぶん、内蔵されているエンジンが他の馬とは違って、一級品なのだと思います。それで、あれだけの実績を挙げられたのだと思います」と述べている。競馬解説者・評論家の伊藤友康はビワハヤヒデの馬体について、三歳秋時点では顔や首の大きさも含めて「ズングリした馬」との印象だったが、「四歳秋には『こんな馬ではなかったはずだが…』と首をひねるほど、胴が伸び、体も柔らかくなった」との私見を述べ、当初短距離型の馬体であったものが、クラシック戦線をこなす中で成長・発展し、顔の大きさが気にならないものになったとの見解を示している。
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