電子オルガンと電気オルガンの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 17:00 UTC 版)
「電子オルガン」の記事における「電子オルガンと電気オルガンの違い」の解説
実際にはどちらも「電子オルガン」(Electronic organ)と呼ばれる事が多い。ただし、ごく一部(教会やクラシック音楽分野の一部)では「『電子オルガン』と『電気オルガン』は構造自体が異なっており厳密に区別すべき」だとする昔ながらの説が残っていた。本質的相違を無視して無理に「二元論」の枠組みに当てはめた「簡易分類」に過ぎない。特に音源方式の多様化した今日では、明らかな適用限界がある。 例えば、現在の教会用デジタル・オルガンの多くは、サンプリング音源を使用している。1930年代の光学式オルガンは、一種の光学ディスクを使ってサンプルの再生をしており、現在のサンプリング音源の祖先に当たる。しかし下記の電気オルガンに関する説明は、大きく二つの問題を抱えている。 サンプリング音源の祖先である光学式オルガンを、なぜか「電気オルガン」に分類しようとしている点 (1)「光学」要素の不自然な無視 、(2)過度の単純化による「電気」への帰着 という、この説の抱える典型的な問題点が表出している。 光学式オルガンと同様、サンプリング音源を使うデジタルオルガンについて、明確な判断を避けている点 どちらのオルガンも、電子的発振回路は音出力ではなく記録情報の再生にしか使用しておらず、他方、音色の制御には多少なりとも電子回路を使用している。また現行のサンプリング音源におけるストリーミング再生では、光ディスクと同様な機械であるハードディスクから信号を直接再生している。実装方式には多少の相違があるにせよ(アナログ/デジタル)、現在最も重視される「情報処理方式」の観点では、両方とも「記録済みサンプル再生」をする同じ情報処理方式の楽器である。 したがって下記の解説は、歴史的な「過去の観点」として参考する程度に留めておくべきだろう。
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