電圧階級による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:43 UTC 版)
変電所の電圧階級(日本におけるもの)変電所種類受電電圧送出電圧500kV変電所 500 kV 275 - 154 kV 超高圧変電所 275 - 187 kV 154 - 66 kV 一次変電所 154 - 110 kV 77 - 22 kV 中間変電所 77 - 66 kV 33 - 22 kV 日本の変電設備の電圧別設備数および出力(2006年3月31日現在)電圧 (kV)設備数出力合計 (kVA)22 未満 45 211,950 22 - 55 1,163 9,159,750 66 - 77 4,376 213,068,850 110 - 154 661 143,416,050 187 38 15,363,000 220 60 35,690,000 275 151 160,470,000 500以上 76 201,360,000 合計 6,570 778,739,600 変電所はまず、送電用変電所と配電用変電所に大きく分類される。送電用変電所は、電力系統の途中に配置されて電圧の変換を行っており、大電力が通過する。これに対して配電用変電所は電力系統の末端に近いところに配置されて、送電用変電所から送られてきた高い電圧を消費者に供給する低い電圧に落として地域の配電網に供給する。送電用変電所に比べて1つの変電所を通過する電力は小さく、施設の規模も小さくなるが、その数は送電用変電所よりかなり多い。配電用変電所の受電電圧は154 - 22 kV程度で、配電網へ送り出す電圧は22 - 6.6 kV程度である。 送電用変電所の多くは高い電圧を低い電圧に落とすために使われているが、逆に低い電圧を高い電圧に上げるために用いられているものもある。電圧を上げる変電所は昇圧用変電所、下げる変電所は降圧用変電所と大きく分類される。昇圧用変電所は基本的に発電所に付属して設置されており、電力を発電所から送り出す段階での電圧変換を行っている。 降圧用変電所は、発電所に近い側ほど高い電圧になっており、順次電圧階級を構成している。高い方から500kV変電所、超高圧変電所、一次変電所、中間変電所などと呼ばれている。二次変電所、三次変電所などが含まれることもある。電圧階級の各段階でどのような電圧を使用しているかは、電力会社によってもその系統によっても様々であり、必ずしも全ての種類の変電所を経由して降圧されていくわけではなく途中の段階を飛ばすこともあり、必要に応じて複雑に組み合わせられている。また、発電所が必ず最上流に入っているわけではなく、小さな発電所ではこの電圧階級の途中に給電を行っていることもある。電力消費者も必ず最下流に入っているわけではなく、工場や電気鉄道など大口の需要家は途中の高い電圧の変電所から給電を受けていることがある。各種類の変電所でどの程度の電圧が使われているかを表に示す。参考として2006年3月31日現在の日本の電圧別変電所の設備数と容量を表に示す。
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