零戦五二丙型(A6M5c)
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「零式艦上戦闘機の派生型」の記事における「零戦五二丙型(A6M5c)」の解説
五二丙型は甲型や乙型の路線を踏襲し、更に武装と防弾装備を強化した型で、武装面では両主翼に三式13.2mm機銃を1挺ずつ追加して計3挺に増やしており(機首左舷の九七式7.7mm機銃は撤去)、防弾装備面では座席後部に操縦員頭部保護用の55mm防弾ガラスを追加している。堀越二郎技師の設計陣に余裕がなかったため、零式水上観測機を開発した佐野栄太郎技師の設計陣が改設計に当たっている。 本型式まで速度の低下は差ほど表れなかったが、実際は急降下性能を除く運動性能全般や、上昇力・上昇限度の各数値が五二乙型に比べて低下しており、攻守の強化に重点を置いた代わりに、零戦本来の運動性能を削ぐ型式に成っている。 三菱、中島とも1944年10月から生産を開始している。後に改善されたが、当初三菱から提供された設計図にミスがあったため、初期生産の中島五二丙型は落下式増槽を装備できなかった。
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