防衛庁長官との癒着
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 12:30 UTC 版)
守屋とは別に、久間章生は山田洋行の実質的オーナーである山田正志(山田真嗣代表取締役の実父)と繰り返しゴルフをともにしたり、2005年秋頃にホテルオークラで行われた同社オーナー一族の結婚式に出席しスピーチを行うなど親密な関係であった。久間は山田洋行について「山田さんは知っている。正志さん、というのかな。一緒にゴルフして」と発言している。 また、この結婚式が行われた際、防衛庁長官を経験した政治家2人への車代名目で、山田洋行から計200万円が支出されていたことが、東京地検特捜部の調べで判明した。後の報道によりこの政治家2人とは額賀福志郎と久間章生であることが明らかになる。 久間は2006年9月に防衛庁長官に就任して以降に、山田洋行元専務の宮崎元伸と東京都内の高級スッポン料亭で接待を受け、この席で「山田さんから息子さんのことを頼まれている」と述べている。この「息子」とは山田洋行の山田真嗣であるとみられ、山田洋行を支持するとの意向と見られる。山田洋行と対立する日本ミライズの宮崎元伸(当時。2007年11月1日付で辞任)に対する事実上の決別宣言である。 その後、久間は当時の防衛省担当課長に直接指示を出し調達計画を早めさせ、山田洋行がGE・アビエーション社の代理店の権利を残す(日本ミライズに移行する前の)期間中までに契約が結べないか、検討を進めていた。さらにこの課長は、2007年にパリで開かれた航空ショーに公費にて出張し、GE・アビエーション社の幹部に対し「なぜ、山田洋行との契約を解消し日本ミライズと契約するのか」などと発言している。 この席にいたGE社幹部は公平であるはずの政府の官僚がなぜ企業間の契約に口を出すのか疑問を感じたと述べている。久間は担当課長への異例の指示について「2つの企業が対立しているので慎重に検討するよう指示しただけ」と説明している。
※この「防衛庁長官との癒着」の解説は、「山田洋行事件」の解説の一部です。
「防衛庁長官との癒着」を含む「山田洋行事件」の記事については、「山田洋行事件」の概要を参照ください。
- 防衛庁長官との癒着のページへのリンク