野々村仁清とは? わかりやすく解説

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ののむら‐にんせい【野々村仁清】

読み方:ののむらにんせい

江戸初期陶工丹波の人。通称清右衛門京都御室(おむろ)の仁和寺(にんなじ)門前に窯を築いた優雅な作風で、蒔絵(まきえ)の趣を応用した色絵陶器を得意とした。京焼大成ともされる生没年未詳


野々村仁清

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/23 04:17 UTC 版)

野々村 仁清(ののむら にんせい、生没年不詳)は、江戸時代前期の陶工である。通称:清右衛門(せいえもん)。17世紀の人物である。

経歴

色絵藤花茶壺(国宝)MOA美術館

京焼色絵陶器を完成させた陶工と言われている。丹波国桑田郡野々村(現在の京都府南丹市美山町大野)の生まれ。若い頃は粟田口や瀬戸で陶芸の修業をしたといわれ、のち京都に戻り、正保年間(1644年 - 1648年)頃仁和寺の門前に御室窯(おむろがま)を開いた。

中世以前の陶工は無名の職人にすぎなかったが、仁清は自分の作品に「仁清」の印を捺し、これが自分の作品であることを宣言した。そうした意味で、仁清は近代的な意味での「作家」「芸術家」としての意識をもった最初期の陶工であるといえよう。仁清の号は、仁和寺の「仁」と清右衛門の「清」の字を一字取り門跡より拝領したと伝えられている。仁清は特に轆轤(ろくろ)の技に優れたと言われ、現存する茶壺などを見ても、大振りの作品を破綻なく均一な薄さに挽きあげる轆轤技には感嘆させられる。また、有名な「色絵雉香炉」や「法螺貝形香炉」のような彫塑的な作品にも優れている。現存する仁清作の茶壺は、立体的な器面という画面を生かし、金彩・銀彩を交えた色絵で華麗な絵画的装飾を施している。この色絵茶壷(MOA美術館所蔵)など、代表的な作品は、茶道を好んだ大名佐々木京極家により江戸初期より収集され、明治には、三井家に伝来したものが数多くある。

代表作

色絵月梅図茶壺(重要文化財)東京国立博物館
『色絵雉香炉』『色絵雌雉香炉』石川県立美術館

国宝

重要文化財

参考資料

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