都市の防衛施設群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 18:38 UTC 版)
サン・ペドロの防衛拠点 サン・ミゲル要塞 フランシス・ドレークをはじめとするイギリス人やオランダ人たちの海賊たちが、ほとんど160年もの間、恒常的に攻撃をしていたため、1686年に当局は市の防衛力増強に着手した。 フランス人技師ルイ・ブシャール・ド・ブクール(Louis Bouchard de Becour)は、壁とともに都市を囲んでいる防衛建造物群の統一を命じられた。その完成に際し、カンペチェの中心市街を取り囲む不規則な六角形の市壁は、長さ 2,560m に及び、それぞれの角には防衛上の拠点が置かれていた。これらの防衛拠点は、以下のように異なる目的に転用されている。 サンティアゴ: 再建され、植物園 'Xmuch´haltún' として使われている。 サン・ペドロ: 旧監獄 サン・フランシスコ: 「大地の門」を守る。メキシコ 国立人類学・歴史学研究所(英語版)の図書館がある。 サン・フアン: 「大地の門」を守る。 サンタ・ロサ サン・カルロス: 最初に設置された防衛拠点で、「海の門」を守っている。内部には市営博物館がある。 ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・ソレダ: これも「海の門」を守っている。防衛拠点として最大で、内部には市史博物館がある。 城壁には中心市街に至る4つの門があった。正門といえるのが「大地の門」(Puerta de la tierra, 1732年建造)と「海の門」(Puerta del mar)である。「大地の門」は、17世紀当時のアイテムを維持しつつも、毎週三夜、音と光の見世物を行う観光名所になっている。4つの門の残り2つは、グアダルーペ門とサン・ロマン門で、市壁に隣接する外の地区に通じている。 加えて、市内を守る要塞は、近隣の2つの丘にもあった。サン・ホセ・エル・アルト要塞(San José el Alto, 1762年建造)とサン・ミゲル要塞である。これらの要塞が具えている大砲の射程は長く、見張りにも使われていた。サン・ミゲル要塞は、現在博物館として使われており、スペイン人到達前の品々を収蔵している。サン・ホセ要塞は、当時の船舶や武器に関する収集品を収蔵している。
※この「都市の防衛施設群」の解説は、「カンペチェ」の解説の一部です。
「都市の防衛施設群」を含む「カンペチェ」の記事については、「カンペチェ」の概要を参照ください。
- 都市の防衛施設群のページへのリンク