郷中制度とは? わかりやすく解説

郷中制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 03:08 UTC 版)

薩摩藩」の記事における「郷中制度」の解説

小説家司馬遼太郎は、薩摩藩の郷中制度の原型は、東南アジアから日本列島の農山漁村多く見られ若衆組習俗由来する推測した。その傍証一つに、村落体制下において郷中トップである郷中頭の権威が高いことをあげる。すなわち、一般的に若衆組トップである若衆頭は、村落内で大きな発言力有し時に年寄り村落首長さえも遠慮するほどであった。この点郷中制度と若衆組習俗共通する。この性格中国・朝鮮厳格な儒教文化圏ではありえないことだったとも指摘した。この郷中性格は、後の私学校引き継がれた。司馬薩摩私学校実態を「士族若衆組であった述べる。西南戦争発端になった私学校生徒暴発際し西郷隆盛反対しつつも、最後不本意ながら反乱率いていかざるを得なくなった遠因は、このような郷中制度を機軸とした薩摩文化観点から読み解ける司馬述べている。 幕末まで薩摩では、尚武気風重んずる藩士に基づき、この郷中制度を中心に男色盛んに称揚された(土佐会津などにもこれと類似した制度傾向があったといわれる)。

※この「郷中制度」の解説は、「薩摩藩」の解説の一部です。
「郷中制度」を含む「薩摩藩」の記事については、「薩摩藩」の概要を参照ください。

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