邸内稲荷社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:49 UTC 版)
「中村家住宅 (神奈川県)」の記事における「邸内稲荷社」の解説
邸内の稲荷社は屋敷東方の小高い場所に南面して建っており、桁行、梁行共に9尺で仏堂風の素木造社殿である。形状は軒唐破風付きの入母屋造りで、現在は銅板葺きだが当初は瓦葺きだった。正面は吹き放し、側面には花頭窓風の連子窓があり、天井は格天井で屋内後半部を見世棚風にし、中に小さな祠を三基安置している。このように中村家の稲荷社は、邸内の社殿としては破格の建築である。 また、屋根の葺き替え工事の時に稲荷社から棟札が発見された。それによるとこれを建てた大工は「鎌倉住 工匠石井甚五郎」で、裏には「慶應三丁卯年六月二十九日」(慶應3年 1867年)とあり、七人の大工名が記載されていた。このことから、建設年代を特定する資料がない中村家住宅は、稲荷社より少し前の幕末期の建築であったと推察される。
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