遅い睡眠時刻への適応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/23 04:06 UTC 版)
「睡眠相後退症候群」の記事における「遅い睡眠時刻への適応」の解説
長期間の治療が成功した割合は、評価されていない。しかし、経験豊かな臨床医は、DSPSを治療することは難しいと認めている。 夜間勤務や、在宅で仕事をする患者にとっては、DSPSは大きな障害とはならない。このような仕事をしている多くの人は、自分達の生活パターンを「障害」であるとは考えない。DSPS患者の一部は、夜間の眠気が弱くなるにもかかわらず昼寝をし、時には昼4時間夜4時間の睡眠をとる人さえある。DSPS患者が働きやすい仕事として、警備員、劇場やマスメディアでの仕事、レストランやホテルでのサービス業、フリーライター、コールセンターでの仕事、看護師、タクシーやトラックの運転手などがある。 何年も治療を続けても、一部のDSPS患者は早い睡眠時刻に適応することができない。睡眠学者は治療不可能なDSPSの症例が存在することを正式に「睡眠覚醒時刻不全障害 (sleep-wake schedule disorder disability, SWSD)」として認識するべきではないかと提唱している。 「 SWSD障害に苦しむ患者には、一生治らない障害を抱えている事実を受け入れ、 リハビリテーションを受けて生活の質が向上させるよう、励ましていくべきだろう。医師がSWSD障害の病態を認識して発見し、職業教育と社会復帰のための公共の施設に知らせる体制を早急に作るべきである。 」 DSPS患者のリハビリテーションには、症状を受け入れ、遅い睡眠時刻で許される職業を選択することが含まれる。ごく少数の学校や大学ではあるが、DSPSの生徒はかれらがよく集中できる時間に試験を受けられるよう調整してもらえる。
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