進化の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/26 05:07 UTC 版)
上顎の犬歯の形態に基づいてリンネ式分類を使用した以前の剣歯虎の系統解析では、マカイロドゥス亜科にはマカイロドゥス族・ホモテリウム族・スミロドン族・メタイルルス族の4族が含まれることが示唆された。その後さらなる化石の発見に基づき、マカイドロゥス族はホモテリウム族に割り当てられ、ホモテリウム族にはマカイロドゥス(M. aphanistus と M. giganteus)が含まれることとなった。これらの種は長大な上顎の犬歯をなすシミター型の歯が特徴である。スミロドン族にはパラマカイロドゥス(英語版)やメガンテレオン(英語版)およびスミロドンが含まれ、これらの属はより長いダガー型の歯が特徴である。メタイルルス族にはメタイルルスやディノフェリス(英語版)といった属が含まれた。メタイルルス族は前者2つの系統群と異なる、鋸歯状構造を持つダガー型の歯が生えていることから分類された。残念ながら、剣歯虎の頭部よりも後ろの骨格は少なく、系統解析に用いることのできる特徴はほとんど頭骨のものである。 2013年に発表された研究では、剣歯虎の進化関係が新たなアプローチで示唆された。この研究ではリンネ式の分類ではなく分岐系統が採用され、剣歯虎の共有派生形質は卓越した上顎の犬歯とは別の骨に数多く基づいているため、最大節約的解析では当初の4族が復元できないと結論付けられた。 研究者は以前提唱された族から真のサーベル・トゥースド・キャットの全ての属(メガンテレオン(英語版)、スミロドン、アンフィマカイロドゥス(英語版)、ホモテリウム(英語版)、ゼノスミルス(英語版))を抽出した Eumachairodontia と呼ばれる系統群を創設した。Eumachairodontia の共有派生形質は大きく平らで肥大化した上顎の犬歯である。真のマカイロドゥス亜科の共有派生形質には平らで小さな下顎の犬歯、奥の大臼歯と比較して小型である上顎の第一大臼歯などがある。
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